私の作品

2024年4月10日 (水)

「あるべき労働法とおこなわれている労働法」

 拙著『労働法実務講義(第4版)』(日本法令)の刊行を記念して,本書の主たる読者層として想定されている社会保険労務士の皆さん向けに行った1時間超の講演の動画が,社労士限定情報サイトにアップされています。ぜひご覧になっていただければと思います。本書の「はしがき」に書いているような「あるべき労働法」と「おこなわれている労働法」の区別(これについては,『人事労働法』(弘文堂)の序文(1頁)で紹介した山口浩一郎先生の言葉に由来しています),両者を分ける必要性などをまず説明しています。そして,本書では「おこなわれている労働法」に焦点をあてて書いているものの,実はよくみてみると「あるべき労働法」にも言及しているので,その点についてピックアップして,簡単な解説をしています(もちろん詳細は本書を読んでもらう必要があります)。全体を視聴してもらうと,みなさんが,日頃,実務で活用している労働法について,たんに通説や判例を追うだけでは得られないような新たな視点をつかむ取っ掛かりが得られるかもしれません。最後のほうでは,労働法を超えて,実務家は企業人事にどのように取り組むべきかということにもふれています。お時間のあるときに,本書を片手に,ゆっくり聞いてもらえればと思います(もちろん1.25倍速で聞いてもらっても大丈夫です。1.5倍ですと,少し聞きづらいかもしれません)。

 ビジネスガイドに連載中の「キーワードからみた労働法」は,今回は,第202回で「労働条件明示義務」がテーマです。この4月から労働基準法施行規則が改正されて,労働条件明示義務の内容が拡大されていますので,それを素材に執筆しています。

 

 

2024年3月12日 (火)

経済教室に登場

 日本経済新聞の経済教室に登場しました。2021512日に「新しいルール,企業誘導型で ギグワーカーの未来」を,2022119日に「デジタル時代の労働法を テレワーク定着への課題」を,2023413日に「政府,人材育成に積極関与 失業給付見直しと雇用流動化」と,過去3回に書いたものと関心としてはつながっていて,個人的には一連のテーマを,いろいろな角度から書かせてもらえたと思っています。
 その前には,経済教室では,同一労働同一賃金,労働時間,労働者派遣,解雇法制など,具体的なテーマでの依頼がありましたが,徐々に大きな立法政策論のような依頼に変わってきています。とんがった意見をいつも書いていて,はじめから労働法の標準的な意見などを書くつもりはありませんし,読者(主たる対象は専門家ではない一般の人)も私が標準的な労働法学者であると思っている人はあまりいないでしょう。とにかく予断ぬきに純粋に書いていることを読んでもらい,説得力がどれくらいあるかをご判断いただければと思います。
 とはいえ3000字の制限内で書くには話が大きすぎて,正確性を追求するなら,いっぱい注釈をつけたいところですが,そういうものは削ぎ落として,言い訳はしないというのが新聞論説の書き方でしょう。
 今回は「新時代の労働法制」がテーマで,もともとは,厚生労働省の「新しい時代の働き方に関する研究会」の報告書やそれを受けた「労働基準関係法制研究会」の立ち上げなどの動きがあることから出てきたもののようですが,これらの動きに限定されずに,新しい労働法制について自由に書いてほしいという依頼だったので,自由に書かせてもらいました。とはいえ,研究会の問題意識は,かなりの部分は私も共有しており,私が著作などでいろいろ論じてきたこともかなり取り込まれていると思っています(役人は私の著作など読んでいないでしょうが)。ただ,政府がやることですと,介入色がどうしてもありそうなので(予算をつけやすいことをしたがるでしょう),そこはパターナリスティックな保護ではなく,ナッジの活用など,リバタリアン・パターナリズムでいけという趣旨のことを,これまでの経済教室でも書いていたところです。うまくデジタル技術と協働すべきであるということです(これだと予算をつけることができますよね)。
 個々の論点について踏み込んで書きたいこともありました。労働者性の問題や事業性の問題,労働者代表の問題などです。ただ,労働社会のもっと先をみると,いまとは違った技術環境が登場するのであり,ゼロから議論をすることをしなければ,間に合わないのではないかという気持ちもあります。これまでも,こうした観点から,今回の論稿と同じような主張を繰り返し行ってきました。古いものを大事にしながら改修していくのではなく,一回ガラガラポンにしてから,新たなものを作り出すことが必要なのだと思っています。ジュリストの次号では,労働時間制度に焦点をあてて,同様の問題関心で執筆しています。また,私は社会保障法学者ではありませんが,労働社会の問題を考えていくと,社会保障制度の問題に行き着かざるを得ません。今週金曜のシンポジウムは,そうした問題意識から議論ができればと思っています。

2024年2月 8日 (木)

『最新重要判例200労働法(第8版)』

 『最新重要判例200労働法』(弘文堂)の第8版が届きました。改訂作業に入った当初は,もう少し先の刊行の予定でしたが,作業が順調に進み,この時期の刊行となりました。作業時期はずれていたのですが,日本法令の『労働法実務講義』の第4版の改訂と重なりました。
 何版か前から,収録する判例は200に維持するという方針にしており,新たに増やした分は,減らすということにして,入れ替えを進めてきました。団体法の収録判例数を減らそうとすることは前から考えているのですが,今回もまた維持しました。
 労働社会は大きく変わりつつあります。日本型雇用システムを前提とした重要判例が,新たな判例に生まれ変わるということも期待したいものです。10年後には3割くらいは収録判例が入れ替わっているというくらいにならなければ,いけませんね(そのときは,私が著者をしているかわかりませんが)。
 そうそう今回の「キーワードからみた労働法」(日本法令のビジネスガイド)は200回目ということで,いつものとは違い,「4大判例法理」というテーマで,過去の4つの重要判例を紹介しました。これは,菅野和夫先生と諏訪康雄先生の『判例で学ぶ雇用関係の法理』(1994年)で挙げられていたものです。どの判例であるかは楽しみにしておいてください。昭和40年代,50年代のものですが,昔は最高裁による積極的な法創造がされていたことがわかります。近年は判例は小粒になっていますが,それは労働法が成熟したからでしょう。4大判例のうち2つは成文化されていますので,これを別の判例に入れ替えるとすると,重要性という点からは,朝日放送事件・最高裁判決,日産自動車(残業差別)事件・最高裁判決,あるいは山梨県民信用組合事件・最高裁判決あたりが候補になるでしょうかね。

2024年1月 8日 (月)

適正な報酬とは何か

 適正な報酬とは何か。これはとてもむずかしい問題です。報酬は契約で決めるものですから,客観的な適正さとは無関係というのは,労働法の議論をするときには,そう言うのですが,ただ高すぎる報酬というのには,どことなく違和感を覚えることは確かです。大谷翔平選手の71000億円というのは桁違いなのでコメントしようがないですが,ちょっと異常な額であり,後払いとか,税引き後の手取りがいくらかということはさておき,こうした値付けがされる背景にあるビジネスの構造に,なんとなく不審感をもってしまいます(大谷選手が高額年俸をもらうのに適した選手であることには,まったく異論はありませんが)。 
 昨年の終わり頃に観たテレ東の「ガイヤの夜明け」で,ビッグモーターのことを特集していましたが,そこで店長クラスの社員の年収が約3000万円という話が出ていました。3000万円というのは,普通の労働者からすると破格であり,どういう仕事をしたら,それだけの報酬額となるのか疑問も出てきます。他人の報酬について,とやかく言うつもりはありませんが,結局,そうした報酬を支払う会社のビジネスにはどこか歪みがあり,やがて立ち行かなくなるのではないかという気がしました。
  フリーランス新法では,「特定受託事業者の給付の内容と同種又は類似の内容の給付に対し通常支払われる対価に比し著しく低い報酬の額を不当に定めること」が禁止されています(514号)。これは,「買いたたきの禁止」と呼ばれるものであり,下請法にも同様の規定があります(415号)。ただ,「通常支払われる対価」は明確でないように思えます。たとえば,グローバルに展開しているサービスに関するもので,グローバルな相場があり,為替の影響を受けるようなとき,「通常支払われる対価」の判断は難しくならないでしょうか。だからといって,フリーランスに,家内労働法の最低工賃のような規制をすることも難しいでしょう。
 適正な報酬とは何かについて,かつて考えたことがあり,有斐閣の「書斎の窓」で連載していた「アモーレと労働―イタリア的発想のすすめ」の「第9回 対価について考える」(20104月号)でも書いたことがあります。この回は盛りだくさんの内容でしたが,ここで再掲したいのはイアリア憲法36条です。
[原文]Il lavoratore ha diritto ad una retribuzione proporzionata alla quantità e qualità del suo lavoro e in ogni caso sufficiente ad assicurare a sé e alla famiglia un'esistenza libera e dignitosa.
[拙訳]労働者は,その労働の量と質に比例し,かつ,いかなる場合でも自らおよびその家族に対して自由でかつ尊厳ある生存を確保することができるだけの報酬を請求する権利を有する。

 この条文に,適正な報酬を考えるうえでのヒントが隠されているように思います(同条の「労働者」には,概念としては,従属労働者だけでなく,独立労働者すなわち自営業者も入ると思いますが,その点はイタリアの学説上も争いがあります)。具体的な報酬水準額はさておき,労働の量と質との比例性という観点と,自身や家族の自由かつ尊厳ある生存の確保という視点が大切なのです。後者はよくわかるのですが,前者の比例性というのは,原理的には,おそらく過小な報酬だけでなく,過大な報酬にも否定的となるでしょう(あえて「原理的」と言うのは,過大な報酬は,通常は,紛争が生じないからです)。
 あの当時の「書斎の窓」での連載は,いろいろ物議を醸したのですが,結構面白いことを書いていたと思いますので,第9回だけでなく,その他の回も(全部で12回),手に入る方はご覧いただければと思います。

2024年1月 1日 (月)

新年のご挨拶

 皆さん,明けまして,おめでとうございます。皆さんにとって,本年が良き年になることを,心よりお祈りしています。そう書いているときに,北陸地方で大きな地震が起きたという情報が飛び込んできました。被害ができるだけ小さく終わることを願っています。
 自分や身近な人だけでなく,世界中の人が幸せにならなければ,自分たちの幸せも実現しないと思っています。簡単なことではないのですが,一人ひとりが世界のために自分でできることをやっていく必要があります。今回の被災者との連帯も,その一つとなるでしょう。

 新年の初めに,昨年の研究活動のことを振り返ると,昨年は2001年以来22年ぶりに1冊も本を刊行しない年になりました。とはいえ,個人的にはそれほど停滞した1年だとは思っていません。今年の前半に出す予定の3冊(共著の新作1冊と改訂版を2冊)のための準備作業をしていたからです。また,昨年3月には,少し温めていた規制手法というテーマで,季刊労働法に「労働法の規制手法はどうあるべきか―政府規制の限界と非政府規制の可能性」という論文を発表しました。その他にも,生成AI関係などの論考をいくつか諸雑誌に発表しました。ビジネスガイド(日本法令)に連載中の「キーワードからみた労働法」も無事12回原稿を落とさずに書きました。「無事これ名馬なり」ということで,突出した業績が出なくても,こつこつと継続して仕事をしていくことが大切と考えています。

2023年12月 7日 (木)

日経新聞に少し登場

 本日の日本経済新聞の紙面(電子版は昨日)に,少し登場しました。「会社と社員 変わる力学(下)」の最後に,「あらゆる働き手がスキルを磨いてプロ人材を目指す社会になる」というコメントが掲載されました。「あらゆる働き手」と言った記憶はないように思うのですが,これから社会に出る人は,それくらいの気持ちをもつ必要があるということで,そういう表現を使ったかもしれません。
 この連載は興味深くみていたのですが,インタビューを受けたのは,もう何週間も前でしたので,ここで使われるとは思っていませんでした。いつものように話した内容は,この何十倍もありましたが,その一部だけ切り取って使われるのは想定内ですし,あらかじめそうなるかもしれないと言われていました。
 インタビューのなかでは,むしろDXのことを中心に話した記憶がありますが,松井さんは非常に的確にこちらの発言を理解したうえで,質問してくださるので,驚きました。事前に私の書いたものを読んで準備されていたことは,当然とはいえ,あまりそういう記者はいないので,やりやすかったです。インタビューのなかで,これからのテーマとして,デジタルツインがありますよと言うと,関心をもたれたようなので,今後はそういう話題も採り上げてくれるかもしれません。
 ビジネスガイドで連載中の「キーワードからみた労働法」の最新号は,古典的なテーマの「賞与の支給日在籍要件」です。今年は退職金を2度とりあげており,その延長上で賞与もふれておきたいと思って,このテーマを採り上げました。今回が連載198回で,すでに199回分も脱稿しています。200回がいよいよ近づいてきました(勝手に記念号と思っています)。どんなテーマとなるでしょうか。未来志向が強い私ですが,最近は過去にも関心があるので,そういうテーマとなる予定です。

2023年10月18日 (水)

新作「企業における高年齢者雇用の論点整理」

 今年は本の刊行がない年になりそうですが,DVDは日本法令から出すことになりました(私自身は,研究室でも自宅でもDVDをみることができない環境なのですが。事前の内容のチェックは動画でしました。今回も動画配信をしてくれたらよいのですが)。
 タイトルは,「企業における高年齢者雇用の論点整理」というもので,2時間くらいの内容です。収録時は,私は途中に休憩を入れずに話しましたが,講演とはちがい,聴衆の方(視聴者)は,適宜休みをいれたり,倍速などで時間を短縮したり,自由に視聴方法を選択できるところがいいと思います。
 タイトルには,「高年齢者雇用」という言葉が入っていますが,高年法や年金制度の話だけをしているわけではありません。実は高年齢者雇用に関する問題には,これからの日本型雇用システムがかかえるいろんな論点が凝縮されています。このDVDでは,前半は高年齢者雇用に固有の問題を扱っていますが,後半はこれからの働き方はどうなるかという問題に広がっています。ジョブ型の働き方,デジタル技術を活用した働き方,あるいは,ゆとりのある働き方,フリーランスのような働き方など,近時の「働き方改革2.0」とでも呼べるような動きは,すべて高年齢者雇用において,まず試験的に始めることができることなのです。これまでの経験があり,体力的にまだ余力のある高年齢者が,新たな働き方にチャレンジするなかで,それが一つのモデルとなって働き方改革が進んでいくのかもしれません。実際,法制度上も,高年齢者を特区的に利用して規制緩和をしたり,新しい規制を試したりすることは,高齢者の就業機会の拡大という大義名分もあり,積極的に行われてきました(労働契約の期間の特例,シルバー人材センター,高年齢者就業確保措置,無期転換の特例,雇用保険マルチジョブホルダー制度など)。その意味でも高年齢者の働き方は,これからますます注目されることになるでしょう。
 とくに,高齢化や労働力人口の減少は不可避的に進行します。少子化対策がかりに成功しても,それが実際に成果を出すには時間がずいぶんとかかります。デジタル技術の活用やAIとの協働という雇用政策全般の課題は,高齢者雇用の課題と照らし合わせて取り組んでいく必要があります。
 本DVDは,このような高年齢者雇用をめぐる論点を,広く多角的に扱ったものです。2時間は長いようで短いです。ぎゅっと圧縮した話になっていますが,できるだけ丁寧に説明することも心がけていますので,ぜひ手にとってみてください。
 本DVDを観終わった方は,誰かにこれからの雇用社会のことについて語りたくなると思いますよ。

2023年7月26日 (水)

NHKワールドJAPAN登場

  昨年末のNHK「視点・論点」以来のテレビ出演ですが,今回はちょっと変わった形です(英語での吹き替えが,かぶさっている出演)。NHKワールドJAPANから,取材の依頼があり,オンラインでの参加でした。テーマは,そごう・西武の労働組合のストライキに関連して,日本ではどうしてストライキが減ってきたのか,今回はなぜ労働組合はストライキをしようとしているのか,ということでした。取材では,いつものように少し脱線して,今後の日本の労働組合運動の展望のようなことも少し話しました。もっと短いかと思っていたので,予想よりはよく使われていました。取材の依頼も対応も非常に丁寧で好感をもてました。キャスターの福島優子さんの誠実なキャラクターからくるのでしょうね。
 インタビューでは,英語,日本語どちらでもよいということでしたが,もちろん日本語を選択しました。時間に余裕があって多少の準備ができれば,せっかくの機会なので,英語でもということも考えたかもしれませんが,なにせ月曜夕方に来た急な依頼でしたので,無理でした。
 実際に取材を受けたのは,火曜の15時半でしたので,その時点ではスト権の確立がされているかどうかわからない状況でしたが,たぶん確立されるであろうという想定での話となりました。英語できちんと訳されているか精査していませんが,関心のある方は,ぜひご覧になってください。Dissatisfied department store workers may spur labor revival (私は,3分くらい経過したところで登場します)。

2023年7月21日 (金)

新作

 公明新聞2023717日号の5面で,メアリー・L・グレイ,シッダールタ・スリ著『ゴースト・ワーク』(晶文社)の書評が掲載されました。公明新聞は,2014年に,朝日新聞経済部『限界にっぽんー悲鳴をあげる雇用と経済』(岩波書店),2015年に,中沢彰吾『中高年ブラック派遣』(講談社現代新書)の書評を書いており,今回は8年ぶりで3度目です。また20184月には「フリーランスという働き方」で登場しています。同紙での書評については,割りと似た感じの本の依頼が来ているような気がします。昨日の日本経済新聞の経済教室で,カール・フレイ氏(オックスフォード大学准教授)は,生成AIは低スキルの労働者に恩恵があると書いていますが,これはまさに「ゴースト・ワーク」(AIを支えながら,闇に埋もれてしまっている人間の労働)なので,その是非の評価は難しいでしょう。
  まったく偶然なのですが,同じ公明党関係の,月刊誌の「公明」からも依頼があって,「チャットGPT時代のリスキリング再考―将来の技術革新に備え,変化に適合できる基礎的なスキルこそ必要」を執筆しました(20238月号)。同誌には,2018年に「人生100年時代の働き方,これからのキャリア」というものを書いたことがあり,5年ぶりです。私は公明党や創価学会とは,なんの関係もありませんが,私の関心のあるテーマで依頼をしてくれるので,ありがたいと思っています。
 もう1本,ビジネス法務(中央経済社)20239月号(Vol.23 No.9)の「Lawの論点」に「DX時代における雇用政策はどうあるべきか―Googleの人員整理が問いかけるもの」を執筆しました。同誌には,2012年に巻頭言として「「入口」と「出口」-狭まりつつある採用の自由-」(ビジネス法務Vo1.12 No.11),2013年には「ビジネスの論理を踏まえた労働法制の再構築を」を執筆しており(ビジネス法務Vo1.13 No.4),こちらは10年ぶりの登場です。調べるまでは,どこかで聞いたことがある雑誌だなという程度で,前に書いていたことを忘れていました。
 懐かしいところから,再び執筆の機会をいただき感謝しています。今回はどれもAIが関係しており,この何年かで,依頼されるテーマの内容もずいぶんと変わりました。今後も,生成AI関係のテーマでの執筆が増えていきそうです。

2023年7月 6日 (木)

「フリーランス&副業で働く!実践ガイド」

 前にも告知しましたが,日経MOOKの「フリーランス&副業で働く!実践ガイド」が発売されました。私もインタビューで登場しています(インタビューを受けて,フリーランスのライターがまとめたものに,私が後から手を入れました)。フリーランス新法が制定され,まだ施行規則などが出ていない段階では,新法の全体像ははっきりしないのですが,法律の動きなどとは関係なく,フリーランスはこれから主流の働き方になるでしょうし,現時点でも関心をもっている人が多いでしょう。ぜひ手にとって読んでみてください。よくあるマニュアル本とは違い,フリーランスを実際にやっている人やフリーランスに造詣が深い人が登場していて,痒いところに手が届く内容になっています。「実践ガイド」という言葉に嘘はありません(フリーランスにとっての難敵であるインボイス制度についての説明もあります)。
 ところで,フリーランスについては,627日の日本経済新聞で,「厚生労働省は自営業やフリーランスの育児支援策として,国民年金の保険料を一定期間免除する措置を設ける」と出ていました。「政府は当初,育児休業給付金と同様の仕組みを新設する方針だった。22年末の全世代型社会保障構築会議の報告書でも『育児期間中の給付の創設についても検討を進めるべきだ』と示していたが,制度設計の難しさから断念し,13日に決定した『こども未来戦略方針』では『育児期間にかかる保険料免除措置を創設する』方針に転換した」ということのようです。方向性は理解できますが,免除することにより減る保険料分はどうカバーするのか(結局は,いつもの財源問題)を含め,制度設計がどうなるのか,その具体的なところをみてから判断したいですね。

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