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2025年10月14日 (火)

円安日本

 欧州に来てみると,日本の円の弱さをあらためて痛感します。2018年にイタリアに来たおきもたしか1ユーロ130円くらいで,それでも円安だなと思った記憶があります。今はなんと180円前後。空港で両替したときには,手数料込みで185円というレートでした。物価も上がり,円も弱くなって,ヨーロッパ旅行というのは本当に贅沢な体験になってしまいました。かつては私たちが東南アジアに行って,物価が安いと感じ,自国の経済的な優位をどこかで意識していた時代もありました。けれども今は,その逆で,円の弱さを実感し,なんとなく寂しい気持ちになります。もちろん,輸出企業にとっては円安は有り難いことでしょう。しかし,ここまでの円安はさすがに限度を超えているように思えます。
 一方で,日本への旅行者が増えているのも,いまの円安を考えればよくわかります。おそらく彼らの感覚では,「どうしてこんなに物価が安いんだろう」「日本の労働者の賃金はどうなっているんだろう」といった疑問を抱くのではないでしょうか。かつては,日本に来た外国人は,その物価高に嘆いていました。その時代のことを知っているので,手ごろに旅できる国になってしまったという現実に,少し複雑な気持ちになりますね。

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