« 自民党総裁選 | トップページ | やっぱりお好み焼き »

2025年9月21日 (日)

世界陸上閉幕

 世界陸上7日目は,やり投げの予選で北口榛花選手が残念な結果となりましたが,次のオリンピックでの活躍に期待したいです。彼女のおかげで,やり投げの面白さが多くの人に伝わったと思います。
 8日目は,朝からビッグニュースが飛び込んできました。藤井菜々子選手が女子20キロ競歩で銅メダルを獲得しました。最後に猛烈な追い上げを受けましたが,50センチ差でかろうじて3位に入りました。
 リレーでは,4×400メートルは残念な結果でしたが,4Kリレーは23位で着順により決勝進出です。小池選手,桐生選手は安定した走りを見せ,200メートル準決勝に出場した鵜澤選手がアンカーを務めました。サニブラウン選手は,やはり調子が悪そうですね。
 日本中が注目した5000メートル決勝には,田中希実選手が登場しました。超スローペースの難しい展開となり,結果は12位でしたが,十分に健闘したと言えるでしょう。10000メートルのチャンピオンであるChebet選手が,1500メートルのチャンピオンであるKipyegon選手と最後に競り勝っての2冠は見事でした。田中選手はラスト1周までは前方で走っていましたが,スローペースだったため,多くの選手が余力を残していました。それでも,田中選手の走りは感動を与えてくれました。難しい勝負のなかで必死にもがきながら,世界と十分に渡り合っていた姿は感動的です。今後も引き続き応援していきたいです。
 今日の最終日には,天皇一家が登場するというサプライズがありました。ちょうど4×400メートル男子決勝の直前で,大雨の土砂降りのなかでの登場となりました。この勝負は,ボツワナ(Botswana)がアメリカを破って金メダルを獲得するという驚きの展開でした。実はアメリカは予選6位で敗退していましたが,ケニア(Kenya)とともにザンビア(Zambia)から妨害を受けたとして救済レースが設けられ,両者が一騎打ちで勝ったほうが決勝進出という形になり,午前中のレースでアメリカが勝利して決勝に進出していました。ただし,リレーでの妨害行為に対して救済措置を取るのは例外的なことで,バトンタッチのところは大混戦となるので,それをかいくぐるのも技術であると言われています。今回の救済措置は悪しき前例となるかもしれません。決勝では,アメリカのアンカーは400メートルハードルのチャンピオンBenjamin選手でしたが,最後の最後に逆転されました。ボツワナの執念が光りました。一方,女子のほうはアメリカの圧勝でした。400メートルのチャンピオン,マクローフリン・レブロン(Mclaughlin-Levrone)選手が安定した走りを見せました。このほか,800メートル女子の決勝も,5000メートル男子の決勝も,見応えのあるレースでした。これらの試合のときは,暑さもひいて,選手にとっては良いコンディションでした(そのあと気候が急変しました)。日本選手が決勝にいなかったのは寂しいですが,女子は,田中選手と廣中選手を除くと世界との距離は遠いですし,男子も三浦選手を除くと厳しい状況です。
 トラックの最後の種目は4Kリレー決勝です。雨中の決戦でした。女子はアメリカが圧倒的に強く,第1走のJefferson Wooden選手は100メートル,200メートル,4Kリレーで3冠を達成しました。男子は予選で波乱があり,失格が続出しました。日本は第4レーンで走りましたが,6位に終わりました。1走と2走の間が詰まってしまい,タイムを稼げませんでした。もう少し2走のスピードが出ているタイミングでバトンパスができていれば良かったと思いますが,それでも今回はメダルには届かなかったでしょう。38秒を切らなければ勝負になりません。2走と4走の直線コースでは,10秒を切る選手を配置できなければ厳しいです。強豪国のバトンミスが減ってきているので,なおさらです。
 最後はフィールド種目の女子の走り高跳びでした。雨が降るなかで,跳びにくそうで気の毒でした。注目のUkraineのMahuchikh選手は銅メダルに終わりましたが,まさに水の滴る美女という感じで,飛ぶ姿も待つ姿もきれいな映像でした。勝負はAustraliaOlyslagers 選手が初めての金メダルをとりました。終始,笑顔をみせていた彼女の爽やかな姿は印象的で,とても良いフィナーレでした。

« 自民党総裁選 | トップページ | やっぱりお好み焼き »

スポーツ」カテゴリの記事