結論として,夏の甲子園大会はどうか
今日は東洋大姫路が接戦で西日本短期大学付属に勝ちました。相手も良いチームで,負けても全然おかしくなかったです。ストライクゾーンが広い主審で助かった面がありました。ついにベスト16で,次は沖縄尚学との対戦です。ここからは,どこも強豪です。
ところで,甲子園球場での夏の高校野球選手権について,この時期にやることに疑問をもっていた私が,実際,昨日行ってみて,どういう感想をもったかです。実際に行かなければ発言ができないと思っていました。やはり,高校野球が好きな人がたくさんいることは,あらためてよくわかりました。また,炎天下で野球をするのは過酷ではありますが,クーリングタイムを置くなどの配慮がみられ,球児たちへの健康に配慮していることもわかりました。これなら熱中症などの心配はあまりないでしょう。観戦者側からすると,暑くていやなら行かなければいいというだけのこととも言えます。
実際,私の場合は,野球好きなので,ちょっと楽しい遠足のような位置づけで,観戦しながら若い女の子にビールをついでもらい楽しむという感じです。ちょっと楽しい花見と似ています。私がいた外野席には熱心な高校野球ファンもいましたが,私のような軽いファン程度の人もいたでしょう(ほんとうは,昨日,書いたように,今日の試合を観たかったのですが,雨で1日ずれてしまいました)。大人1000円でこれだけ楽しめるのですから,お得でもあります。
この熱気をみると,夏の甲子園大会は止められそうにないなと思いました。とはいえ,やはりこの時期にやるのであれば,ドーム球場でやったほうがよいという結論に変わりはありません。この異常な環境の下で試合をするためには,身体によほどの負荷をかける鍛錬をしなければならないでしょう。そのためには専門の監督やコーチを呼んでこなければなりません。多くのお金が動いていることでしょう。甲子園に出るかどうかで大違いなので,どうしても勝利至上主義となります。私たちが観戦して盛り上げれば盛り上げるほど,この傾向が強まるでしょう。
広陵問題は,高校野球の今後に大きな影を落としています。責任をとるべきなのは,加害者は当然ですが,未成年なので,ほんとうは監督や学校の責任者であるはずであり,加害行為に関係していない選手には責任がないといえるのです。出場辞退は可愛そうです。広陵の監督は辞任しないということですが,それを聞いて強い違和感をおぼえたのは私だけでしょうか。高校野球がこれだけの社会的影響をもつものならば,監督も資格制にして,不祥事があれば資格剥奪とならないでしょうかね。東洋大姫路の岡田監督も,実は履正社時代に,体罰で謹慎処分を受けています。ほんとうは,これだけで一発で資格剥奪のはずですが,そうならないところが,高校野球の甘いところでしょう。私は高校野球を適当に観戦して楽しんでいますが,冷静に考えると,たかが高校生の野球大会です。そこに大きなお金が動いたり,監督の多少の暴力が許されたりするということの異常さに鈍感であってはなりません。それに灼熱のなかの大会であり,健康にもよくありません。
そういう私は,そのおかしさのなかにどっぷり浸かりながら,でも,どこか冷めたところもあります。来年から,京セラドームや東京ドームでやると言われても,別に異論はありません。野球に無関心な人も含めて,夏の甲子園大会を維持すべきかというテーマで,一度,討論してみたいものです。

