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2025年3月20日 (木)

選抜高校野球

 兵庫県の評判が下がっているなか,希望の星は,東洋大姫路です。かつては東洋大姫路と報徳学園は,県内で高校野球の全国クラスの強豪として競い合っていましたが,新興勢力の台頭で,甲子園ではあまり見かけなくなりました。ただ報徳は,ここ数年は頑張っていて,昨年春の選抜は決勝で山梨学院に負けましたが準優勝でした。ところが,期待された夏の大会は,まさかの初戦敗退でした。阪神にドラフト2位で指名された今朝丸がいたのですが,大社の勢いに飲まれました。
 そんななか,今日の選抜の初戦で,東洋大姫路が久しぶりに勝ちました。春は3年前に出場していますが,初戦敗退でした。夏は14年前にベスト8まで行っています。今回は,それ以来の甲子園での勝利でした。2022年にOBの岡田龍生監督が着任して,期待がもたれていました。履正社の監督として大きな実績があったからです。
 東洋大姫路は,何と言っても1977年の夏の大会の優勝が印象深いです。左のエース松本が,前年春にはチームをベスト4に導き,満を持しての夏の大会でした。決勝は,アイドル的な人気のあった1年生投手の「バンビ」坂本のいる東邦との戦いで,東洋大姫路は悪役となりました。延長戦に入り勝負を決めたのは主将の安井捕手でした。劇的なサヨナラ3ランでした。安井選手の強烈な個性は,いまでも記憶に残っています。
 さて,あの優勝から50年ちかく経っています。選抜の初戦の相手は21世紀枠の壱岐高校でした。良いチームでしたが,近畿のチャンピオンの東洋大姫路が負けるわけにはいきません。波乱の出だしでした。プロも注目の阪下が乱調で連続四球から2失点。なんと岡田監督は,阪下を1回で交代させました。何かアクシデントがあったのかもしれません。ところが,リリーフの木下が残り8回を2安打無失点に抑えるという完璧な投球で,準完投です。木下は打っても1点差を追う5回の先頭打者で3塁打を打ち,大量得点のきっかけをつくりました。エース乱調の大ピンチも切り抜けて,終わってみれば王者の勝ち方でした。
 今回の打線は,パワーヒッターが多そうですが,壱岐の先発投手のようなスライダー中心の軟投派はちょっと苦手にしそうではあります。どこまで勝ち進むか,楽しみにしています。

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