衆議院議員総選挙が終わる
昨日の衆議院総選挙は予想していたものの,自民党にとってはそれを上回る大敗でしたね。立憲民主党がここまで躍進するとも予想していませんでした。国民民主党については,政策に注目すると書いていましたが,こちらもびっくりするほど支持が伸び,議席数が4倍(7⇒28)に増えました。ここまで増えると,党内マネージメントが大変でしょうが,うまくできるでしょうか。日本維新の会は,今年初めには第二党になるかというような勢いもありましたが,全国政党への成長の機会を逃したようです。確かに大阪での勝利は際立っていましたが,その他では伸び悩みました。兵庫県前知事・斎藤元彦氏の影響も指摘されていますが,それ以上に,維新自体の勢いがやや弱まってきているように思えます。万博が維新のイメージとは逆に「無駄な出費」をしているという印象を与えているのかもしれません。
兵庫県では私の住む第1区で,盛山氏が落選し,井坂氏が強さを発揮しました。また,第9区で西村康稔氏がなんとか当選しました。橋本慧悟氏が追い上げたことで,これまで無風でしたが,冷や汗をかいたことでしょう。この苦境を乗り越えたことで,西村氏は再び総理大臣を目指すことになるでしょう。萩生田光一氏や世耕弘成氏も含め,旧安倍派の独特のしぶとさと強さを感じます。彼らのライバルは高市早苗氏ではなく,当面は林芳正氏であり,その後はコバホークだとみています。
現職の法務大臣である牧原秀樹氏は,残念ながら落選しました。私は以前,牧原氏が厚生労働副大臣だったときに,厚生労働省の若手官僚たちを交えた場でプレゼンをした経験があり,誠実で人の話をよく聞く優れた政治家という印象を受けました。しかし,選挙では,同じ選挙区に枝野幸男氏がいて,負け続けていました(かなり僅差に迫ったこともありました)。それが統一教会からの支持を得ようとする動きにつながり,それが批判を受けることになったのかもしれません。今回は比例復活もかないませんでした。
今後の日本の政治がどう進むかは分かりませんが,野党が一丸となれば政権交代の可能性があるという状況にまでなりました。こうした政治情勢はスリリングであり,緊張感のある政策論争が進むことを期待しています。とくに4倍に議席を増やした国民民主党は,強い影響力を行使できる立場にあり,自民党,立憲民主党のどちらとでも連携できる絶好のポジションを得ています。個人的にはデジタル政策に前向きという点では,自民党に期待していましたが,野党も未来志向の政策を掲げるならば応援を惜しむつもりはありません。
今後も注目すべき選挙は続きます。私に投票権はありませんが,アメリカ大統領選は世界を左右する大きな選挙です。その後も,神戸大学の学長選挙,兵庫県知事選があり,こちらは私にも投票権があります。熟慮して,良い選択をしたいと思っています。
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