« 労働組合の存在意義 | トップページ | 箱根駅伝予選 »

2024年10月20日 (日)

竜王戦第2局

 藤井聡太竜王(七冠)に佐々木勇気八段が挑戦している竜王戦の第2局は,佐々木八段が快勝しました(ようにみえました)。1日目はほぼ互角でしたが,2日目に入り,徐々に佐々木八段が形勢を良くしました。藤井玉は居玉,いったん防御に回ると脆弱でした。一方,佐々木玉は右玉で,8筋を破られたものの,玉は危険地から離れていました。最後は迫られましたけれど,玉に接近した悪形の飛車が防御に利いたという感じでしょうか。佐々木八段の充実ぶりが感じられます。今回の竜王戦は熱戦が期待できそうです。
 順位戦のB1組は,徐々に差がついてきました。トップを走るのは,糸谷哲郎八段で6勝1敗,1局少ない近藤誠也七段が51敗,斎藤慎太郎八段が42敗です。糸谷八段は,近藤七段や斎藤八段との対局が残っており,まだ山場はこれからでしょう。羽生善治九段は,近藤七段に敗れて25敗と苦しい星勘定になりました。このほか,三浦弘行九段も25敗です。最下位が,山崎隆之八段が15敗です。降級は3名で,残留ラインは5勝くらい(全12局)だと思いますので,山崎八段はかなり苦しくなりました。羽生九段もやや危ない状況になってきました(最後は残留すると思いますが)。昇級組の高見泰地七段が43敗,石井健太郎七段が33敗で健闘しているのでベテラン勢がやや苦しくなっています。ただ佐藤康光九段は43敗で頑張っています。今日のNHK杯も,豊島将之九段を撃破しており,まだまだ若手に負けないという感じです。
 女流棋戦は福間香奈女流五冠の体調が心配です。西山朋佳白玲(女流三冠)に挑戦している白玲戦で,昨日,体調不良で不戦敗となりました。主催者側に迷惑がかかるとしても,妊婦ですから, 周りが理解して受け入れなければならないでしょう。とはいえ,主催者側の延期せずに不戦敗という対応もやむを得ないところでしょう。これで福間さんからみて,白玲戦は23敗となりました(7番勝負)。第6局がどうなるか心配ですが,今回は無理せず,また来期に頑張ってもらえればという気もします(父親のようなコメントです)。福間さんとしては,できるだけ戦いたいかもしれません。前夜祭などのイベントは中止して,最大限配慮をしてあげてもらえればと思います。西山白玲も棋士編入試験の第3局が近づくなか,落ち着かない状況が続くと思いますが,女流のトッププロですから,眼の前の棋戦に集中できるでしょう。先日の棋聖戦でも,男性棋士に勝っています(同日になされた2局目は負けてしまいましたが,福間女流五冠と同様,男性棋士と互角の勝負ができる力があることは,誰も否定しないでしょう)。

 

 

« 労働組合の存在意義 | トップページ | 箱根駅伝予選 »

将棋」カテゴリの記事