スポーツの日

　今日はスポーツの日です。1964年の東京オリンピックの開会式が行われた10月10日は，かつて「体育の日」として知られていましたが，現在は名称が変わり，ハッピーマンデーの祝日となっています。一方，10月14日は鉄道の日です。この日は，新橋と横浜間に日本で初めて鉄道が開通した日で，1872年（明治5年）のことです。
　イギリスでは1825年にジョージ・スティーブンソン（George Stephenson）が発明した蒸気機関車が初めて走りましたが，日本の鉄道の開通はそれから約50年遅れでした。鉄道の発明は産業革命の最後の仕上げとも言え，これにより物流が飛躍的に向上し，社会に大きな変革をもたらしました。その後も，鉄道の影響は計り知れません。ちなみに前にもとりあげた下山事件では，朝鮮戦争に備えたアメリカ軍の兵站に対する国鉄利用に，下山総裁が消極的だったことが原因だという説があります。鉄道はそれほど重要であったということかもしれません。
　ところで沖縄に行くと，鉄道がないため不便を感じることがあります。那覇にはモノレールがありますが，鉄道が開通すればいいのにと思うこともあります。調べてみると，沖縄にもかつて鉄道が存在していたことがわかりました。1914年に開業した沖縄県営鉄道ですが，本土から約40年遅れての開業でした。しかし，この鉄道は戦時中に連合国に破壊され，その後沖縄には鉄道が敷かれませんでした。これも沖縄の戦争の犠牲の一つなのでしょう。
　島国であるため，鉄道がなくても自動車やモノレールで十分かもしれませんが，鉄道は経済的な意味だけでなく，子どもたちに夢を与えるものでもあります（「鉄ちゃん」と呼ばれる鉄道愛好家は，数多くいます）。コスト面を考えると現実的ではないかもしれませんが，沖縄本島にも鉄道があってほしいなと無責任に思ってしまいます。そういえば，私は今でもプラレールに夢中になることがあります。自分は鉄ちゃんではありませんし，鉄道への愛着度は平均よりもかなり低い方だと思いますが，それでも忙しい時であってもプラレールで遊ぶというモードにいったん入ると，線路を作ったり，複数の電車を走らせたりするだけで数時間が経過してしまいます。これもまた鉄道の魅力なのでしょう。