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2024年10月31日 (木)

斎藤元知事が再選するために必要なこと

 兵庫県知事選は,候補者乱立になりそうですが,はっきり言って売名目的の人に来てもらいたくないですね。兵庫県民は,ほんとうに危機感をもっています。斎藤元知事への不信は大きなものでしょう。彼の改革に向けた実績はあり,その信念もわからないではないのですが,いったんここはリセットして別の方に任せたほうがすっきりするように思います(斎藤氏は,年齢からして,ここで少し充電期間を置いて,人間修行をしっかりしてから復帰しても遅くないと思います)。
 誰に投票するか迷っている県民も多いようです。勝負は,斎藤元知事か稲村和美元尼崎市長(神戸大学の卒業生です)か,維新の清水貴之前参議院議員の争いでしょうが,国政と違って,ローカルな選挙でもあるので,兵庫県民のためにどれだけしっかり働いてくれるかというところで,みていきたいです。県知事は,会社でいえば社長ですから,株主に相当する県民利益第一ということは絶対ですが,同時に,従業員である県庁職員に対して,良好な労働環境を用意する責任もあります。また兵庫県の財政は厳しいので,いろいろなところを切り詰めることはしてよいですが,それによって不利益を受ける人たちには,自分の口でしっかり説明をするということをしなければなりません。これらがきちんとできないようでは,知事失格です。斎藤元知事は,県庁における職場環境の保持や施策についての県民への説明について,十分ではないところがあったのではないかと思います。そのあたりを,どのように改善するのか。それをしっかり説得力をもたせて語れるならば,斎藤元知事が当選する可能性は出てくるでしょう。
 ただ,そうだとしても,公益通報関係の対応については,問題があったと認めることが,まずは出発点ではないかと思います(この点について私が受けたNHKのテレビ取材は,結局,お蔵入りしたみたいですね)。自民党が大敗したのは,政治とカネについてきちんとしたけじめをつけていないという有権者の評価が影響したと言われています。それが結局,積極的に支持しているわけではない人も,自民党候補者でなく,立憲民主党候補者に投票した理由です(立憲民主党自体の比例票は伸びていないので,党の支持者は増えていないのです)。自殺者まで出した内部告発問題について,元知事側にもいろいろと言い分があるのでしょうが,県民はもやもや感が残っている状況です。このことは,最後の最後に,稲村さんか斎藤さんのどちらを選ぶかというときに影響すると思います。

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