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2024年10月 9日 (水)

生成AIとの付き合い方

 最近,生成AIと対話しながら考えを整理することが増えました。ただ,こちらの問いかけがうまくないと,期待した会話ができないこともよくあります。これからの時代,プロンプトエンジニアリング(Prompt Engineering)の重要性が増し,その専門家もいますが,多くの人が日常的に活用できるような学習プログラムが必要だと感じます(大学でもそういった授業があるようですし,私も受講したほうがいいかもしれませんね)。
 
先日,授業準備のために明治政府の官営事業の払い下げについてChatGPTで質問してみました。その中で,「生野銀山は住友財閥に払い下げられた」という誤った情報を提示してきました。これに対して「間違いではないか」と尋ねると,AIは素直に「申し訳ありませんでした」と謝罪し(誤りを指摘したときの定番の応答です),そのうえで,別の文章を書いてきました。しかし,その新しい回答も明らかに間違っていました。そこで,こちらから「三菱財閥ではないか」と具体的な訂正案を提示すると,AIはそれを認めつつも,再び誤った内容で話を進めてしまいました。これまでの経験からも,AIが最初に間違った回答をしてきた場合,対話を通して正解にたどり着くことはほとんどありません。AIが潔く「知らない」と答えることもありますが,無理に対話を続けると時間の無駄になることが多いです。ただ,こうしたことは人間同士の対話でもよくあることです。人間だって潔く「知らない」と言わないか,ほんとうに勘違いしているかはともかく,正解にたどりつけないことはよくあることです。
 今後,より優秀な生成AIが登場するかもしれませんが,現時点では文章の推敲や,それほど重要ではない仕事の草稿の作成に使う程度が適切でしょう。当面は,この便利なツールを使いこなすには忍耐が必要ですが,ChatGPTも進化し続けていますし,こちらのスキルが向上すれば,将来的には非常に有用なツールになると考えています。ChatGPTは,物知りの長老が隣にいるようなものです。長老の記憶があやふやなことがあるのと同じように,ChatGPTの誤りも人間と変わらないと感じます。むしろ「コンピュータだから正しい」と思い込むことこそが危険です。対話は,単なる数字の計算とは違うのです。

 <この文章もChatGPTに推敲してもらいました。>

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