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2024年6月 1日 (土)

生成AIとの付き合い方

 日本経済新聞社の5月の「私の履歴書」は,囲碁のレジェンドである趙治勲さんの話で,とても味わい深かったです。韓国人でありながら,日本の囲碁界に飛び込んで,その頂点を極めるという,その劇的な人生は読み応えがありました。ライバルであった小林光一九段への率直な評価なども面白かったです。彼は天才棋士ではあったのですが,彼なりの苦労もありましたし,交通事故という試練もありました。最後に,がんへの罹患も書いてくれて,彼の劇的な人生は,まだ続くという感じでした。

 ところで,今朝の日本経済新聞の「春秋」では,趙治勲さんがAIついて語っていた内容に言及していました。「AIで学ぶ世代は形が悪い手を平気で打つ。自分で使う気は無い。AIに答えを聞いて学ぶより,自ら葛藤を繰り返すのが囲碁の醍醐味だから」。AIへの向き合い方を自覚的にすべきという春秋子のメッセージに合う,当面はAIと距離を置くという姿勢を示した趙治勲さんの言葉が使われたのでしょう。
 囲碁にせよ将棋にせよ,トッププロがAIの登場に翻弄されてきました。過去の経験がうまく使えなくなってきているということです。天才の頭脳の世界で起きている変化は,必ず一般のレベルにまで降りてくるでしょう。AIが日常の業務に本格的に浸透してきたときのAI前とAI後の世代の断絶が心配ではあります。
私はAI前の世代になりそうですが,なんとかAI後の世代についていければと思っています。例えば,生成AIの活用は,現状ではそれをしなくても仕事はこなせるのですが,あえて使ってみて,来たるべき時代に備えるよう努めたいと思っています。

 

 

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