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2024年5月 4日 (土)

叡王戦第3局

 藤井聡太叡王(八冠)に,伊藤匠七段が挑戦する五番勝負は,前局で対藤井戦の連敗をとめてタイトル戦の初勝利をした伊藤七段が,連勝して2勝1敗となり,タイトル獲得まであと1勝としました。藤井叡王のタイトル戦の連敗は初であり,もしタイトルを失うと,これもまた初ということになります。藤井叡王は防衛のためには,2連勝する必要があります。

 この将棋は,終盤のほうはAbemaLiveで観ていましたが,途中までは先手の藤井叡王が優勢でした。藤井叡王は2八飛の前方に2六香を打って,6六の角とあわせて,2筋に殺到する攻撃態勢をとり,その後,伊藤七段が桂を7三にはねて攻めに転じ,桂を犠牲にしながら銀を進出して角にあてました。そこで藤井叡王が角を5五にかわして,伊藤陣の8二飛にあてたところが一つのポイントでした。そこで伊藤七段は,飛車を逃げずに6六桂と打って,藤井玉に迫ります。その後も飛車を見捨てて,藤井玉に切り込んでいき,一手もミスが許されないというなかで,正確に攻め続けて藤井叡王を投了に追い込みました。

 評価値では途中で伊藤優勢に逆転したのですが,藤井叡王が悪手を指したわけではなく,神(AI)からみれば悪手であったというくらいのものでしたが,それをしっかりとがめて攻めきった伊藤七段の強さが示された一局でした。最後はずっと1分将棋でしたが,ミスはしませんでした。この将棋をみると,伊藤七段が,これまでの戦績ほど藤井叡王と差がないことがよくわかります。後手番で,藤井叡王の得意戦法である角換わりの将棋を勝ったことは大きいでしょう。藤井叡王にポカがあったとかではなく,実力を出し切って負けたということで,これは逆に尾を引く敗戦かもしれません。
 これで伊藤七段は残り2局のうち1つを勝てば,難攻不落と思われていた藤井八冠の牙城を一つ崩すことができます。叡王戦の第4局は531日(第5局は620日)で,その間に,藤井八冠は,豊島将之九段と2日制の名人戦を3局やる(589日,1819日,2627日)というハードスケジュールになっています。ここで調子をつかんで伊藤戦に臨めるかです。藤井八冠としては,名人戦を連勝して,19日に名人防衛を決めて,叡王戦に臨みたいでしょうが,豊島九段も2連敗しているとはいえ接戦なので,そううまくはいかないかもしれません。叡王戦の第4局を勝ったとしても,今度は山崎隆之八段との棋聖戦5番勝負が,6月6日から始まります(第2局は6月17日)。体調管理が大切ですね。

 

 

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