パンダと政治
神戸市立王子動物園のパンダのタンタンが亡くなりました。人間でいえば100歳くらいの高齢でした。私はそれほどパンダに関心はありませんが,パンダ好きな人は周りに多いので,その悲しみには共感しています。王子動物園は繁殖に失敗しており,神戸にはもうパンダが来ないかもしれません。
和歌山のアドベンチャーワールドにはパンダは4頭もいて,やっぱり和歌山は中国と縁の深い政治家がいるからかと邪推したくもなりますが,そう考えると神戸にパンダがいなくなるのが癪に障ることは事実です。でも政治力という点では,引退したとはいえ,隠然たる力を発揮しそうな二階俊博氏のいる和歌山には勝てそうにありませんね。
神戸近辺から選出の自民党議員というと,盛山氏(兵庫県第1区)か西村氏(兵庫県第9区)となるのですが,前回比例復活の盛山氏は,これだけ叩かれてしまったので,次の選挙は危ないでしょう。西村氏は1年以内に選挙があって自民党の公認がもらえなくても,選挙は盤石かもしれません(前明石市長の泉房穂氏が出馬すればわかりませんが)が,当選しても政治的な影響力は発揮できないかもしれません。ちなみに県内でも播州勢は頑張っていて,渡海紀三朗氏(兵庫県第10区)は自民党の要職(政務調査会長),松本剛明氏(兵庫県第11区)は現役の総務大臣,山口壮氏(兵庫県第12区)は前環境大臣ですが,党内で政治力が強いという感じはしません。
ところで,二階俊博氏の先日の引退(?)会見をみると,彼はあまりにも偉いから,細々としたことは,手下の林幹雄氏に話をさせるということなのか,それとも答弁させると怪しいから,保佐人として林氏がついているのか,よくわかりませんが,いずれにしても二階氏が党内でも屈指の権力者であることに変わりはないでしょう。二階氏は,もとはといえば田中角栄の派閥にいて,その田中角栄が中国と国交正常化をすると,パンダが送られてきました(当初は無償であったようです)。二階氏は媚中派と呼ばれることもあるくらい,中国との関係はよいと言われています。田中の地位を引き継いだというところでしょうか。
もちろん政治力をつかってパンダを神戸につれてきてほしいと言いたいわけでありません。むしろ日本人がパンダにこだわることが,中国依存につながりかねないという懸念のほうがあります。お金の面でも,パンダのレンタル料は小さくないようなので,一神戸市民としては, 集客のためのパンダという安易な方法は捨ててもらいたいです。ましてや,中国や親中派の議員に頭を下げたりしてまで,パンダに来てほしいとは思いません。白浜にまで行って,温泉のついでに,パンダをみれば十分でしょう。
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