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2024年3月13日 (水)

ロボ配達

 東京の日本橋で,ウーバーイーツが,ロボを使った配達をする試みを始めたというニュースをみました。アメリカで始まっているという話を聞いたことがありますが,いよいよ日本でもか,という感じです。ギグワークの典型とされるフードデリバリーサービスの配達員ですが,私は将来的にはこの仕事は人間の仕事ではなくなっていくので,こうした業界を念頭において未来の労働政策を論じるのは適切でないという立場にあります。フードデリバリーサービスのように,人々の生活において必要とされるものであっても,実は今回のロボ配達のように機械を用いて対応できるものが多いのであって,人間が必ずしもやらなくてもよいのです。定型的な業務はAIや機械が対応するというのが,今後の労働政策の大前提です(さらに生成AIによって,機械の進出は,非定型的な業務にまで及ぶでしょうが)。
 もちろん,いつも述べているように,そうした技術革新の方向性はわかっても,完全な(あるいはそれに近い)省人化の実現時期が,30年後か5年後かでは議論の仕方が変わってきます。ロボ配達についても,実際にどれくらいのスピードで普及していくかは何とも言えません。ただ,技術的に可能である以上,社会実装はちょっとしたきっかけで一挙に広がるとみています。その他の業界でも,たとえば規制が少し変わるだけで,がらっと状況が変わり,社会実装が進む可能性はあります。

 とくに配達の自動化は,高齢者が増えて買い物困難者が増えることが予想される一方,人手不足が広がるなかで,デジタル技術がその解決策になるということを示すものです。ウーバーイーツのロボ配達の試みは,これからの社会課題の解決方法の一例として注目したいと思っています。それと同時に,こうした動きを,人間と機械との協働関係を考えるきっかけとすべきであると思います。

 

 

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