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2024年3月 4日 (月)

低迷する日本

   3月2日の日本経済新聞の「大機小機」では,「株最高値でも縮む日本経済」というタイトルで,日本の低迷ぶりが書かれていました。
 「海外から見たこの国は,既に憧れの先進国ではなく,ハイテク分野に特段の強みを持つわけでもない。日経平均株価は史上最高値でも,世界の時価総額に占める日本株比率は6%程度である。」「安くて安全で遊びに行くには適し,美食とサブカルチャーは人気。警戒感もさほど持たれていない。ただし学びに行くには大学のレベルが高くなく,稼ぎに行くには賃金が魅力的でない。まずはそんな等身大の自画像を直視することから始める必要がある。」
 「大学のレベルが高くなく」などは,耳の痛い話ですが,いずれもそのとおりだと思います。かつて私たちが東南アジアにもっていたような感覚で,日本はみられているのでしょう。そこを勘違いして,自分たちは先進国であると思っていると痛い目にあうでしょう。たとえば,すでにデジタルのレベルでは,東南アジアより後れているかもしれません。もちろん私たちにも,誇れるものはたくさんあるのですが,よく考えると,それは西洋との関係のもので,アジア内では,それほどのものではないともいえそうです。日本は,上品な中流国というところでしょうか。私はそれでよいと思いますが,日本がアジアのリーダーとか言ってしゃしゃりでる時代では,もはやないでしょう。大学の研究者も,私のように未来の労働社会について研究したいと思っている者は,東南アジアの研究機関などに行ったほうがよいと思っています(私ももう少し若ければ,そうしていたかも)。私個人から学びたいと思っている留学生には,なにかインスパイア(inspire)することはできるかもしれませんが,日本法を学びたいと思っている人には,別の国に行ったほうがよいとアドバイスするでしょう。
 日本に学びに来る留学生は減っても仕方ないのですが,それよりも深刻なのは,円安で日本人が海外に行くことも大変になっていることです。国際的な場で活躍できる日本人の育成に支障が生じると,ますます国力は低下するでしょう。英語が話せるだけでは不十分であり,それよりも外国から尊敬される識見をもった人材をどう育てるかが大切なのです。
 
 記事では「等身大の自画像を直視することから始める必要がある」と書かれていますが,むしろ10年後の日本を想像し,自分たちの子や孫にこの国で成長してほしいと思えるかを考えたほうがよいでしょう。GDPについてドル建てでドイツに抜かれたことが話題になっていますが,それはあまり問題ではありません。欧州はどっちにしても斜陽です。むしろ,2030年には,インドやインドネシアに抜かれていることのほうが大きな問題です。たとえばシンガポールに移住したいとか考えなければならないようでは困るのです。これも少子化の問題に関係しているかもしれませんね。
 

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