« 政倫審初日 | トップページ | ドライバーに日本語は必要か »

2024年3月 1日 (金)

将棋界の一番長い日

 229日は政倫審に関心がありましたが,なんといっても将棋ファンとしては,「将棋界の一番長い日」でありますので,夜中までA級順位戦の一斉対局の結果を注目していました(すべての対局が23時台に終わり,日をまたがなかったので良かったです)。この日,最初に終局したのは,名人挑戦がかかる,豊島将之九段・菅井竜也八段戦です。豊島九段が勝って72敗となり,挑戦権を獲得しました。久しぶりの名人挑戦です。名人復位に向けて,藤井聡太名人(八冠)との対決となります。菅井八段は,54敗で終わりました。今期は叡王や王将のタイトル挑戦もあり,順位戦でも最終局で名人挑戦(プレーオフ進出)がかかる戦いをしていたので充実していたとも言えそうですが,王将戦の一方的な敗戦があまりにも衝撃的で,来期は立て直しの年になるでしょう。

 次に終わったのが,プレーオフ進出の可能性があった永瀬拓矢九段と,4勝をしているものの,順位が最下位であるため,残留争いをしている中村太地八段です。永瀬九段が勝ち63敗となりましたが,挑戦には一歩及びませんでした。今期も安定した力を発揮していたと思います。現在は,叡王戦でベスト4に残っていて,藤井聡太叡王(八冠)に挑戦する可能性が残っています(ベスト4に残っているのは,永瀬九段と対戦する糸谷哲郎八段,そして,伊藤匠七段と青嶋未来六段です)。来期のA級順位は2位です。

 中村八段は負けたので降級の危険が高まりました。次に終わったのが,負けたら降級という35敗どうしの斎藤慎太郎八段・佐々木勇気八段戦でした。この対局は,斎藤八段が途中までやや優勢でしたが,1手の緩手を咎められ,佐々木八段の勝ちとなりました。斎藤八段はA級4期で無念の降級です。名人挑戦を2回するなどA級で実績を残しましたが,今期は他の棋戦でもあまり活躍できていないので降級はやむなしです。佐々木八段は勝ってもなお降級の可能性がありましたが,中村八段が負けていたので,同じ4勝でも順位が上の佐々木八段は残留が確定しました。残りは,広瀬章人九段,稲葉陽八段,中村八段のうちの一人です。佐藤天彦九段と対局した稲葉八段の対局は,相穴熊の戦いで長くなりそうでしたが,思ったよりも早くに佐藤九段が投了し,稲葉八段が4勝目をあげて残留を確定させました。その結果中村八段の残留は,広瀬八段と渡辺明九段との対局結果次第になりました。途中まで渡辺玉が追い込まれていた感じでしたが,評価値は渡辺勝勢で,結局,渡辺九段が押し切りました。渡辺九段は54敗で終わり,来期の順位は3位です。広瀬章人は36敗で,順位2位で臨んだ今期でしたが,降級となりました。同時に,中村八段の残留が確定しました。広瀬九段は,10期守ってきたA級から陥落です。この10年間は,羽生善治九段から竜王を奪取して,羽生九段を無冠にするといった活躍もありましたが,1度も名人挑戦はかないませんでした。
 来期のA級は,千田翔太八段の昇級が確定しています。もう一人は,B1組の最終局である37日に決まります。増田康宏七段か,大橋貴洸七段かです。増田七段は勝てば確定です。大橋七段は自身が勝って,増田七段が負けた場合のみ,昇級です。どちらになっても,千田八段と同様,初昇級となります。

 今期のA級は,結果として,初昇級組の佐々木八段と中村八段がともに残留しました。来期はどうなるでしょうか。

 

 

« 政倫審初日 | トップページ | ドライバーに日本語は必要か »

将棋」カテゴリの記事