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2024年2月24日 (土)

北青鵬問題に思う

 北青鵬が,凄惨な暴行・傷害をしていたことが発覚して引退となりました。引退勧告処分ではなく,事前に引退届を提出し受理されたので,形式的には懲戒処分はされなかったようです。懲戒処分がされなかったことで,具体的にどのような影響があるのかよくわかりませんが,通常の民間の事例では,懲戒解雇相当事由があった場合には,自発的に辞職により,企業が懲戒解雇をできなかった場合でも,就業規則に規定があれば,退職金は不支給となります。
 いずれにせよ,今回の北青鵬の場合は,おそらく本人がまだ若く,将来のことを考えたうえでの温情措置なのでしょう(引退勧告処分でも,懲戒解雇ではないので,民間でいえば,一段軽い諭旨退職のようなものでしょう)。そうなると,むしろ親方の管理責任が厳しく問われるはずです。元白鵬の宮城野親方への2階級降格と報酬減額という処分がどれだけ厳しいかはよくわかりませんが,師匠の地位の剥奪はされるようであり(宮城野部屋は一門預かり),実質的には相撲界追放に近い処分であるとすると,それは妥当なものといえるのでしょう。
 将来有望な幕内力士による,相撲部屋内での継続的な暴力事件は,現在の日本社会における「いじめ」への厳しい視線への感度が鈍すぎた宮城野部屋の問題であるような気もしますが,相撲界全体として,まだそういうものを許容するものがあるのではないかとの疑惑も捨てきれません。これを宮城野部屋だけの問題にしてよいのか,ということです。
 この力士は長身の大型力士で,体力もあり,荒々しい取り口は,この力士の個性としてみることもできました。ただ,この力士だけではないのですが,相撲の取り口における荒々しい内容は,ときには見苦しいこともあります。とくに,かち上げや張り手などは,やり方によっては,子どもにはみせられないように思えます。相手の顎を狙って,あわよくば失神させようとするかのようなエルボーのかち上げは危険なもので,白鵬は多用していましたが,横綱のやるようなことではないと思っていました。ルールで禁止されていないからといって何でもやってよいということではないでしょう。こういうことも含め,もう少し相撲がきれいになってほしいです。そのためには日頃からの部屋での教育が重要です。親方になるというのは,それだけの責任があるということであり,現役時代の実績というものとはいったん切り離して,よい親方が部屋を仕切るようになってほしいです。北青鵬問題の根底には,こうしたことが関係していると思います。

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