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2024年2月 1日 (木)

A級順位戦ラス前

 昨日は,将棋のA級順位戦のラス前の一斉対局でした。藤井聡太名人への挑戦者が決定するかもしれないと思っていましたが,最終局に持ち越しとなりました。トップを走っていた豊島将之九段が,降級の危機にあった斎藤慎太郎八段に負けて62敗となり,さらに豊島九段を追っていた菅井竜也八段も,佐藤天彦九段に負けて53敗となりました。最終局は豊島九段と菅井八段の対局で,豊島九段が勝てば挑戦決定,菅井八段が勝てばプレーオフです。永瀬拓矢九段は,佐々木勇気八段に勝って53敗となり,最終局に中村太地八段に勝てば3人のプレーオフに進出できる可能性があります。渡辺明九段は中村八段に敗れて44敗で,今期の挑戦はなくなりました。降級争いは,降級の危機にあった広瀬章人九段が稲葉陽八段に勝って二人とも35敗となりました。44敗で順位が下の佐藤天彦九段と中村八段にも降級の可能性がありますが,まずは35敗の佐々木八段,稲葉八段,斎藤八段,広瀬九段に危険があります(降級は二人)。最終局は,佐々木八段と斎藤八段が対局し,こちらは負けたほうが降級確定です。あとの一人については,稲葉八段が佐藤九段との対局で敗れれば,降級確定です。稲葉八段が勝って,広瀬九段が敗れれば,広瀬九段が降級となります。問題は,佐々木八段が勝ち(斎藤八段は降級確定),稲葉八段が勝ち(佐藤九段負け),広瀬九段(渡辺九段負け)が勝って45敗となった場合の,最後の1人の降級です。この場合,中村八段の対局が重要となります。中村八段が永瀬九段に敗れれば45敗となり,同じ星の人が,順位の上から渡辺九段,広瀬九段,稲葉八段,佐藤九段,佐々木八段,中村八段となります。この場合,最下位の中村八段の降級となります。中村八段が勝って54敗となれば,佐々木八段の降級となります。他方,佐々木・斎藤戦で斎藤八段が勝った場合(佐々木八段は降級確定),中村八段は敗れれば降級となりますが,中村八段が勝った場合には,45敗のなかで最下位の佐藤九段の降級となります。
 こうみると最終局は,佐々木八段には自力残留はありませんが,その他の3勝,4勝の棋士は,すでに残留を決めている渡辺九段を除くと勝てば残留であり,斎藤八段と稲葉八段は負ければ即降級で,広瀬九段は敗れれば,稲葉八段が勝てば降級,佐藤九段は敗れれば,中村八段が勝てば降級,中村八段は敗れれば,広瀬八段と稲葉八段がともに勝てば降級となります。
 たぶん正しいと思いますが,かなり複雑な勝敗計算となります。順位の差が大きな意味をもってきますね。

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