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2024年1月 6日 (土)

事故回避のためにすべきこと

 JALの事故について,管制官の確認ミスという話も出てきました。あまりにも人間の手に依存しすぎではないのかという素朴な疑問も出てきます。人間にしかできないことだと思っていても,人間のミスは避けられません。それを常に責めることができるわけではありません。もちろん,機械にさせてもミスはあります。ただ不幸な結果が発生したときに,責任追及できる相手となる人が必要だという議論があるようですが,そうではなく,不幸な結果を起きないようにするためには,どうすれば確率が高い方法がとれるかということが大切だと思います。こう考えると,人間に責任を負わせて,事故回避に向けたインセンティブを与えるよりも,機械の活用による事故回避のほうが優先的な選択肢となると思われます。
 高齢者施設で,夜中に異常な行動がないかチェックするために,人が巡回するよりも,監視カメラをつけてAIにチェックさせるほうが,はるかに効率的です。これは数年前から実用化されています。この種のことができるのであれば,もっといろんなところで活用できないのでしょうか。おそらく技術的には可能であり,それを受け入れるかどうかは,経営者の判断なのでしょう。国家公務員の管制官であれば,政府の判断でしょう。コストの問題は言い訳にすぎません。人命のリスク回避こそ最優先であり,多くの無駄遣いをやめることが大切です。
 AIの活用は,それが進むと,人間の仕事を奪う可能性があると言われています。しかし,それは人間側の無策に起因するところもあり,人間とAIの協働がうまくできれば,人間の仕事は新たな形で残ります。いずれにせよ,経営者には,AIを導入できることなのに,それを怠って損害を発生させたら,過失があるというような判断がなされる状況が来るかもしれません。かりに法的責任がないとしても,経営者には真剣に事故回避のためのデジタル技術の活用を検討してもらえればと思います。

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