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2023年12月 8日 (金)

真珠湾攻撃の日におもう

 今日は82年前に真珠湾攻撃により日米が開戦した日です。今日にいたるまでの対米隷属状態を生み出した根本的原因を遡ると,この日の攻撃にあります。いまでは,私も含め,日本人が大好きなハワイですが,アメリカにとっては,ハワイへの攻撃はその歴史に消えないものであり,その意味で,日本は永遠の敵国なのです(とはいえ,ハワイも,アメリカが併合した国なのですが)。日本は今後もこの重い十字架を背負っていかなければなりません。愚かなことをしたものであります。
 NHKの朝ドラのブギウギは,ちょうどこの日に合わせていたのでしょうか,今週,日米開戦の日のシーンが出てきました。福来スズコ(笠置シヅ子)は,弟の戦士の報に接し,悲嘆にくれます。父の梅吉は,息子の死は誤報であると思いこんでいます。信じたくないのです。朝の番組にしては重いテーマですが,よかったと思います。
 開戦の報に,みんなが喜ぶシーンが出てきます。日中戦争が泥沼化し,国内でも戦時体制で締め付けが強くなり,スズコらのやっているようなエンターテインメントの部分が最も当局から睨まれるものとなりました。ジャズのような敵性音楽を歌ったり演奏したりするとなると,いっそうです。日本全体が戦争のために重苦しい雰囲気になっているなか,真珠湾攻撃は,閉塞状況を打破してくれる快挙だと思った人が多かったのでしょう。すでに家族から戦死者が出ている人であっても,自分の家族の死が報われるために,戦争勝利を願ったかもしれません。完全に洗脳されていたのです。メディアの多くは,大本営発表の垂れ流しで,国民の戦争支持の世論を形成し,国民の洗脳に貢献しました。
 現実は,勝つ見込みのまったくない絶望的な戦争に突入していたのです。何も知らずに無邪気に日本の勝利を期待している82年前の国民を,現在の国民の目から見ると哀れに思います。でも,いつ私たちも同じような立場になるかわかりません。
 シズコの弟の六郎が徴兵検査で甲種に合格したことに大喜びし,赤紙が実際に来た時にも喜ぶ姿が悲しいです。自分も一人前の男と認められたという喜びでしょうが,それは死地に行く地獄への切符でした。六郎もそのことはわかっているのです。姉のスズコには死への恐怖を語っていました。実際にも,多くの若者がこんな気持で戦地に飛び立っていったのでしょう。両親の無念ははかり知れません。せめて生きて帰ってきてくれという思いで,見送るのです。周りがバンザイと行って送り出してくれることには,感謝と悲しみが合わさった複雑なものだったでしょう。
 私は近い親戚では,父型の一人の兄だけが戦争に行っています。戦後数年して帰還しましたが,戦争のことについては何も語らず手記だけを残して亡くなりました。その手記を父から生前に見せてもらいましたが,それはとてもつらい内容で,とても読みとおすことはできませんでした。
 それでも戦争はなくなりません。UkraineでもGazaでも出口のない愚かな戦争が続けられています。日本の周りにも,戦争の種がたくさんあり,政府はそれに対抗するために防衛力を強化し,そのための増税も視野に入っています。
 私は公明党のような宗教がバックの政党が与党にいることには大いに疑問を感じています。ただ,この政党が平和第一ということにこだわってくれるならば,投票はしないでしょうが,応援はしたい気持ちになります(ただし,実際に自民党をおさえられるかは,イラク派兵のときのこともあるので疑問はあります)。その他に平和を本気で考えてくれる政党はあるでしょうか。

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