日曜スポーツ(つづき)
昨日は,駅伝の日でもありました。全日本大学駅伝は結果しかみていませんが,駒澤大学が圧勝したようです。団体競技である駅伝にこれだけ負けずに勝ち続けるというのは,驚異的です。2年連続3冠は十分視野に入ってきました。
全国高校駅伝の兵庫県予選が実施されました。男女ともに須磨学園が勝ちました。どちらも圧勝でした。女子は,須磨学園はもともと強かったのですが,西脇工業も力をつけていて,昨年は男女ともに西脇工業が勝ちました。須磨学園としては,今年は,女子は負けられない戦いでしたし,男子は折田壮太選手という大エースがいて,そのほかにも有望選手がそろっているので,今年はぜひ勝ちたい年であったと思います。一方の西脇工業が,1年生の新妻ツインに頼る感じで,来年が勝負というところでしょう。都大路(今年は12月24日)では,須磨学園は,男女ともに,もちろん上位進出を狙っているでしょう(昨年の西脇工業は男子6位,女子20位)。須磨学園は折田選手以外に,2年生のアンカーの長谷川大翔(ひろと)選手にも注目です。
ところで,今日はまだ日本一の余韻にひたっているところですが,昨日書き忘れたことがありました。それは第7戦の青柳投手の先発です。多くの人がすでに語っていますが,ここに青柳投手を残していた岡田監督の戦術は驚きです。
実は日本シリーズの前哨戦となっていた6月のオリックスとの交流戦は,初戦は日本シリーズと同じ,村上対山本で,このときはオリックスの山本→山崎颯一郎の完封リレーで,阪神は敗れました。2戦目は,オリックスは新人の曽谷が先発で,初回から打ち崩して阪神が大勝しました。阪神は,西(勇)が先発でした。3戦目は,伊藤(将)と山岡の先発で阪神が8回まで勝っていましたが,9回に湯浅が,頓宮と杉本にホームランを打たれて逆転負けをしました。ということで,阪神の先発陣では,もともとオリックスにいた西(勇)以外に,村上と伊藤(将)がオリックス戦で投げていましたが,青柳は二軍にいて投げていませんでした。これにより,日本シリーズでは青柳カードを使えることになりました。岡田監督は,日本シリーズの6戦目が始まる前に,先発投手陣のうち,第6戦の先発予定の村上以外に,西(勇),青柳,伊藤(将)に準備をさせていました。そのときは,どう使うのかわからなかったのですが,どうも第6戦は,村上・西,第7戦は青柳・伊藤でいき,最後の3イニングはリードをしていれば自慢のリリーフを総動員という計画だったように思えます。第6戦が必敗になったところで,リリーフ陣は温存し,ついに第7戦で,できれば使いたくなかったかもしれない青柳カードを使うことになりました。使いたくないというのは,今年の青柳の調子からすると,試合を早々に壊してしまう危険があったからです。それに備えて,岡田監督は,残る先発陣のなかで最も信頼できる伊藤(将)を準備させていたのでしょう。この青柳カードが成功しました。青柳は変速のアンダースローで,自滅さえしなければ,そう簡単には打てません。しかも交流戦でも対戦していないので,オリックスの選手は目が慣れるまでに時間がかかります。それじゃ青柳をもっと早く使っていてもよかったような気がしますが,それは信頼度では,第4戦の先発の才木や第5戦の先発の大竹よりは劣っていたので,あくまでも青柳は最後の切り札として残していたのだと思います。青柳は見事に期待に応えて5回途中まで0点で抑えたところで,勝負有りです。しかも点差があいたので,安定感のある伊藤(将)を8回まで投げさせることができ,オリックスに付け入る隙を与えませんでした。監督しだいで,ここまで勝てるチームになれるということがわかったゲームでもありました。