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2023年10月13日 (金)

藤井八冠の衝撃

 藤井聡太八冠に,内閣総理大臣顕彰を授与することが決定されたそうです。藤井八冠の成し遂げたことが偉大であることは言うまでもありません。将棋ファンからすると,神の領域に到達したと言っても言い過ぎではありません。ただこの授与は,不人気の岸田政権の人気取りに利用されているみたいで,良い感じはしません。まだ21歳の若者で,今後ますます精進すると言っているのであり,ここはそっとしておいてあげたい気もします。もっとも,このようなことで,舞い上がったりするような人ではないでしょうが。
 対局の静けさとは対極的に,八冠達成に対する周りの喧騒は凄まじいものです。経済効果も大きいし,子をもつ親たちへの影響も甚大でしょう。たとえば,藤井八冠が受けていたというモンテッソーリ(Montessori)教育法にも関心を向ける親は増えていくことでしょう。このほか,藤井八冠が,AIを活用して将棋の勉強をしていると聞くと,やはり教育や学習にAIを活用すべきであるという議論がいっそう高まるでしょう。その礼儀正しさをみると,やはり若くてもきちんとした躾を受けている人は違うと思うでしょう。勝っても奢らず,発言は一つひとつよく考えて慎重にされており,しかも自分の言葉でしっかり話しています。大逆転での勝利ということを聞くと,諦めずに粘り強く取り組むことの重要性を再認識することにもなるでしょう。将棋の棋士をみると,とくに社交性やコミュニケーションというようなものがなくても,あるいは対人関係が苦手であっても,やっていける仕事なのであり,藤井八冠の活躍は,そうした能力に自信がない人にも希望を与えるものといえるでしょう。
 彼は,いまや誰と対局するときも上座であり,もはや将棋界では自分よりも格上の棋士はいません(11日までは王座戦だけは,永瀬拓矢前王座が上座でした)が,それでも対局となると,相手の地位などは関係なく,ひたすら自分の指す将棋をよいものとすることに専心するというところも立派です。すぐに相手との上下関係を確かめて行動したがるおじさんたちには,真似ができないことでしょう。
 藤井八冠の生き方そのものが,多くの人に良き影響を及ぼすのです。内閣総理大臣顕彰のようなもので評価されたくない気もします。というか,内閣総理大臣をはじめとした政治家がまずやることは,藤井八冠からいろんなことを謙虚に学ぶことでしょうね。

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