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2023年8月17日 (木)

検察のシステムエラー発言に思う

 検察に誤認逮捕された人への謝罪の場で,刑事部副部長という肩書きの人から,「当時の証拠に照らせば,やむを得ないシステムエラーだった」という発言があったという担当弁護士の言葉が報道されていました(朝日新聞デジタル2023816日)。「システムエラー」の意味はよくわかりませんが,検察というシステムのエラーという意味ではなく,事件の内容(インスタグラムでのリベンジポルノ投稿など)からすると,コンピュータシステムに関するエラーという意味だと思われます。もしコンピュータエラーについて自分で責任を負えないのなら,検察官はアナログ的な手法で捜査をやってもらうしかありません(さもなければ誤認逮捕が続出となってしまいます)が,そうすると犯人を取り逃すでしょう。ということは,アナログ的な手法でしか捜査できないような組織では困るということです。
 システムエラーであったとしても,システムを活用したのは人間なので,活用した人間が責任を負うと述べるべきでしょう。そう言えないのならば,検察というのは,システムに頼り,あとは手足のように仕事をしているだけなのか,と言いたくなります。そもそも謝罪はしているとしても,その内容が不十分で,誤認逮捕された人が納得していないということであれば,謝罪にはなっていないことになります(謝罪をすることが必要かはいろんな意見があると思いますし,謝罪をすればよいということでもないと思っていますが,謝罪をするならきちんとやらなければ意味がないということを言いたいのです)。42日も勾留しているわけですから,これは大変なことです。日本の刑事司法には国際的にも厳しい視線が向けられており,外国からは犯人の引渡もしてもらえなくなってきているという報道もありました。まさに後進国扱いです。冤罪の危険が高いと考えられているのでしょう。
  多くの検察官はきちんとやっているのでしょうが,組織で偉くなっていくと,勘違いする人も出てくるのかもしれません。いずれにせよ,実態がどうかはさておき,そういう印象を与えていること自体,検察官の威信に傷がつくことになります。
  人間のやることですからエラーはあります。エラーがあったときに,誠心誠意,相手に納得してもらうように対応することが必要です。ほんとうにプロであったら,間違ったことについて,変な言い訳はしないですよね。検察は,誰に対応させるかについても,しっかり考えなければ,評判を落とすことになるでしょう(国民は,自分も軽率に誤認逮捕されないかと不安に思っています)。また謝罪の場は,メディアに立ち会わせ,本人の名誉回復に手を貸すということもすべきでしょう。企業も同じですが,ミスをしたときの対応で評価が変わってくるのです。このことは,検察でも変わりはないのです。
 エラーをしてもしっかり上層部がリカバーして国民の信用を維持できるようにすることこそ,現場の検察官に思う存分,悪の摘発のために力を発揮してもらうために必要なことだと思います。

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