大相撲
今場所(七月場所)は,かなり熱心に大相撲のテレビ観戦をしました。主として,NHKプラスで夜に観ているので,結果がわかっている取組も多かったのですが,純粋に相撲の内容が面白かったのです。敢闘賞が6人も出たのも,そのためでしょう(ただ6人は多すぎませんかね)。
横綱は早々に休場し,大関も二人とも休場でしたが,今場所は最初から主役は大関取りがかかる3関脇で,優勝した豊昇龍だけでなく,大栄翔も若元春も途中まではそこそこ頑張って,盛り上げてくれました。ただ前半は,新大関の霧島の突然の休場(4日目から再出場しました)で,初日から不戦勝というラッキーな白星で始まった錦木が快進撃して主役となりました。錦木はこんなに強かったっけという感じですが,最後のほうは,いつもの錦木に戻っていました。でも10勝して殊勲賞をとりました(優勝した豊昇龍に勝っていたからでしょう。琴ノ若も勝っていましたが,敢闘賞に回っています)。中盤以降の主役になったのが北勝富士です。優勝決定戦まで行きましたが,これまであまりスポットライトがあたることのなかった彼が,一花咲かせてくれるかもという期待をこめて,彼を応援した人も多かったことでしょう。しかし,それ以上に注目が集まったのが,なんといっても,落合改め伯桜鵬でしょう。新入幕であわや優勝かというところまでいきました。11勝という数字もすごいですが,その存在感はすでに横綱・大関クラスでした。まだ髷が結えない4場所目の力士で,礼儀正しい態度は好感度抜群です。伯桜鵬という名前は,最初は覚えられませんでしたが,そのうちに馴染んでいきました。同じ新入幕の豪ノ山,湘南乃海も二桁勝ちました。ベテランの遠藤も10勝しました。若手の北青鵬は,スケールの大きな相撲で注目されていましたが,今場所はもろさをみせて5勝にとどまりました。しかし,同じ部屋の伯桜鵬の活躍に刺激を受けたことでしょう。それとやっぱり朝乃山です。豊昇龍になげとばされて,ケガをしましたが,再出場して見事に勝ち越しました。もう番付を落としたくないという執念でしょう。
豊昇龍が大関に昇進するものの,2大関はカド番であり,来場所はどちらか一人は陥落しそうです。次の大関候補は,今場所9勝にとどまった大栄翔や若元春ではなく,途中から積極相撲になり変身して11番勝った小結琴ノ若,そして朝乃山ではないでしょうか。

