« 鶴光太郎『日本の会社のための人事の経済学』 | トップページ | セブンと労働問題 »

2023年7月15日 (土)

王位戦第2局

 藤井聡太王位(竜王・名人,七冠)に佐々木大地七段が挑戦している王位戦の第2局は,藤井王位が勝って2連勝となりました。最後は,角を大胆に切り飛ばして,持ち駒もあまりなく大丈夫かなというのが素人感覚ですが,評価値ではしっかり藤井有利となっていて,結局,圧勝したということでしょう。あの好調であった佐々木七段も,歯が立たない感じでした。同じ対局者どうしの棋聖戦も,あと1勝で藤井聡太棋聖が防衛のところまで来ていて,次の対局は18日です。
 竜王戦(第36期)の決勝トーナメントも進行中で,いよいよ挑戦者決定3番勝負が近づいてきました。昨日は,快進撃を続ける伊藤匠六段が丸山忠久九段に勝ち,次は1組優勝の稲葉陽八段と挑戦者決定戦への進出をかけて戦います。他方の山では,豊島将之九段との激戦を制した永瀬拓矢王座が,羽生善治九段と三浦弘行九段との対戦の勝者と挑戦者決定戦への進出をかけて戦います。注目は伊藤匠六段です。竜王戦は,1組から6組があり,毎年,成績上位者は昇級するのですが,それとは別に,その年に下位の組でも勝ち進んでいくと,竜王を獲得することができるのです。ただし,上位の組のほうが,挑戦者決定のためのトーナメントで有利となっています。たとえば1組で優勝した稲葉八段は,トーナメント戦で1回勝つだけで,挑戦者決定3番勝負に進出できます。一方,伊藤匠六段は5組で優勝し,決勝トーナメントに進出を決め,4連勝して,やっと稲葉八段との対戦にたどりつきました。実はこの二人は昨年も対戦していて,昨年は伊藤匠六段(段位やタイトルは現在のもの,以下同じ)は,6組で優勝し,1組で5位であった稲葉八段と対戦して,稲葉八段が勝っています。伊藤六段は2年連続の活躍ですが,昨年壁となった稲葉八段にリベンジできるでしょうか。稲葉八段もビッグタイトルに近いところにいるので,このチャンスを逃したくないでしょう(名人戦には挑戦したことがありますが,当時の佐藤天彦名人に敗れています)。
 竜王戦では,ときどき若手が快進撃をすることがあり,近いところでは第33期に5組優勝の梶浦宏孝七段が決勝トーナメントでも勝ち進んでベスト4に残り,最後に羽生善治九段に敗れたことがありました。梶浦七段は第34期でも,4組優勝で決勝トーナメントに出てきて,今度はベスト8のところで羽生九段と再び対戦し,羽生九段を下してベスト42年連続で進出しましたが,永瀬拓矢王座に敗れました。2年連続のベスト4は大きな話題となりました。伊藤匠六段も,藤井竜王・名人がすごすぎるので,あまり目立ちませんが,若手ではナンバー2の地位にあると言われており,直接対決では勝てていませんが,目指すは打倒藤井であることは間違いないでしょう。もし稲葉八段に勝てば,永瀬王座が出てくる可能性が高いです。伊藤六段にとっても,めったにないチャンスであり,なんとか挑戦権をつかみたいでしょうね。
 王座戦は前にも書いたように,藤井竜王・名人(七冠)はいよいよ八冠をめざして豊島将之九段との挑戦者決定戦となりますが,過密スケジュールで、対局日がなかなか入らないようです。主催者の日本経済新聞によると,対局日は84日となったようです(78日電子版)。
 順位戦では,先日,佐藤康光九段が,B1組の初戦を,コロナ感染により不戦敗となるという「事件」がありました。A級から降級したばかりで,日本将棋連盟の会長職も羽生九段に譲り,激務から解放されて,すぐにA級復帰をめざしたいところですが,痛い出だしとなりました。コロナの扱いはいろいろあるようですが,順位戦は日が決まっているので延期ということができなかったようですね。タイトル戦であれば延期もあったのでしょうが。

« 鶴光太郎『日本の会社のための人事の経済学』 | トップページ | セブンと労働問題 »

将棋」カテゴリの記事