阪神タイガース前半総括
オールスターまで,なんとか首位をキープした阪神タイガースですが,気がつけばライバルと思っていたDeNAではなく,広島が1ゲーム差で迫ってきていました。交流戦の後半から調子を落とし,なかなか勝てなくなりました。おまけに阪神で最も重要な選手であった近本選手が死球で長期離脱となり,これで得点力は大きく低下してしまいました。外国人のNeuse(ノイジー)も調子が上がらず,外野がなかなか固まらないなか,新人の森下を含め,前川,小野寺というニューフェース,これに昨年まずまず活躍した島田を加えて,これで何とか乗り切れるかがポイントになってきました。できれば外野は森下,前川,小野寺で競争してもらい,近本が戻ってきたときに,一人は控えに回るというような形になればと思います。真面目な外国人だけれど,性格は正反対で,それで成績はどちらもぱっとしないNeuseとMieses(ミエセス)は代打要員でよいでしょう。
最大の問題は,サトテルです。多くの人が議論していますが,私もサトテルは使うべきではないと思っています。ホームランが大山と並んでチーム1とか,打点も多いとか言いますが,前川もずっと使っていたら,これくらいの成績を上げている可能性があります。サトテルでなければダメということではないでしょう。守備も粗いです。捕手の梅野も含め,これだけ打てない選手がレギュラーに2人もいたら,投手もたまったものではないでしょう。そのほかにも,右の代打である原口,渡辺諒も期待できません。先発で小野寺を出さないなら,代打は小野寺から行くべきでしょう。
岡田監督は勝負は後半とみているのであり,8月終わりからのラストスパートのときに誰を使うか,いまはそこを見極める段階なのかもしれません。近本が戻ってくれば,近本,中野,大山は不動のレギュラーでしょうが,あとは誰が先発で残れるか,オールスター後にほんとうの競争が始まります。
投手は,前半は大竹,村上が大車輪の活躍,伊藤も途中から頑張っていて,西純也が復活し,才木も期待できるなか,青柳が戻ってきて,先発陣は充実しています。西勇輝は試合を簡単にぶち壊すので使いにくいですが,大竹や村上が疲れてきたときの補充用には期待できるかもしれません。リリーフ陣は,岩崎,岩貞,湯浅で行くしかありません。Keller(ケラー)も,点差があれば使えるでしょう。中継ぎについては,石井,島本,及川,加治屋は前半の活躍ができるか,浜地は昨年の活躍ができるかが鍵です。いずれにせよ,夏はどうしても投手陣がへばってくるので,やはり打線に期待したいです。これだけ打てなくても,まだ首位を走れているのは驚きです。今度は打線の奮起に期待したいです。

