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2023年5月16日 (火)

テレワーク実施努力義務

 今朝の日本経済新聞で,厚生労働省が,3歳までの子どもがいる社員がオンラインで在宅勤務できる仕組みの導入を,省令で企業の努力義務とする,という記事が出ていました。テレワークを申請すればそれを認める努力義務を導入するということでしょう。ワーク・ライフ・バランスの実現のためにテレワークが最も良いということは繰り返し述べてきましたし,少子化対策にも効果的だと言ってきたので,政府のこの方針には賛成です。テレワークをできない理由をいろいろ挙げる企業はありますが,DXにさえ取り組めばテレワークが導入できるところはたくさんあると思います。中小企業がコスト面でためらっているとすれば,助成金は,そういうときにこそ使うべきです。記事の最後に,「在宅勤務や育児休業の取得は個人の判断だが,制度の導入が遅れる企業は柔軟な働き方を希望する人から選ばれなくなるおそれがある」とありますが,そのとおりであり,企業は助成金があろうがなかろうが,経営上の最優先課題として取り組むべきものです(DXによる企業の革新については,拙著『労働法で企業に革新を』(商事法務)も参照)。
 今後,人手不足倒産がどんどん起こるのではないかと心配しています。いくら良いアイデアのビジネスを考えても,働いてくれる人がいなければ,事業展開は難しいでしょう。賃金をどんなに上げても人が集まらない時代です。こうしたことからも,企業は,DXによりロボットの導入による省力化やテレワークによる人材確保に取り組まざるをえないのです。
 業種によってはテレワークは無理という声もあります。ただ接客業はテレワークは無理と考えられていましたが,いまではリモート接客サービスもあります。どんな業種でもDXやテレワークの可能性を徹底的に追求することこそ,企業の生き残りの重要な戦略となるでしょう。今回の厚生労働省の取り組みは,こうした動きを努力義務という形で誘導していくものであり,非常に良い政策的介入だと思います。

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