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2023年5月17日 (水)

東京新聞登場

 5月13日の東京新聞にAI関係の記事(「AIに仕事が奪われる? 働く者たちの未来はどこへ 創作活動もデータ合成で…その対価は」)のなかで,私のコメントも出ています。前日に電話取材を受け,すぐに記事になりました。AIと雇用のことですから,私としてもいろいろ考えることはあり,授業の合間の30分間でしたが,質問にお答えしました(そのうちのごく一部分が記事になりました)。
 ChatGPTやBardの登場によりAIと雇用という問題は,新たな段階に入ったかもしれません。当分は,このテーマについて,エッセイ的なものの執筆が続くでしょうが,そのうち『AI時代の働き方と法』(2017年,弘文堂)のその後,というようなものを書く必要が出てくるかもしれませんね。基本的には,当時から予想されていたことが起こっているのですが,自然言語処理の社会実装は,少し予想より早かったです。これまでは,AIの雇用への影響については,少し悲観的な予測をもって臨むべきだと述べていましたが,悲観の程度を少し高めなければいけないでしょう。
 教育も雇用も,もはや生成AIを無視して議論をしていくことはできません。いろんな人がリスクを指摘していますし,もちろんリスクは大きいのですが,それに対応することはできるはずです。ビジネス界からの声は,競争に出遅れた人が追いつくために,先頭集団のスピードを弱めようとする狙いもあるので,ここはできるだけビジネスとの利害関係がない人(研究者など)に客観的な議論をしてもらえればと思います。また研究者であってもビジネス親和的な人とそうでない人もいるので,できればそうでない人も入って公平な議論をしてもらいたいです。規制される側のOpenAIのCEOであるAltman氏からはライセンス制の導入提案がされていますし,AIにより生成されたものである場合は一種の「原産地証明」を義務づけるなどのアイデアもありますが,そういうものを含めて建設的な議論を期待したいですね。
 雇用政策に関心をもっている私たちは,AIの開発が止まらず,社会実装もどんどん進むという前提で議論をする必要があります。記事では,雇用面への考慮が,AIの議論において少ないのではないかという私のコメントが使われていました。実際,少し前まではSFの話であったことが現実化していく社会の到来が間近に迫っているなか,人はどのように生き,働くのか,ということを真剣に考えなければなりません。教育の現場でも,やることを根本から変えなければなりません。政府も,危機意識をもって動いてもらいたいところです。これは何度も繰り返して訴え続けたいと思っています。

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