« 名人戦が始まる | トップページ | 阪神タイガース »

2023年4月 7日 (金)

LSの講義開始

 今学期の法科大学院(LS)の講義が今日から始まりました。今年度から,神戸大学の労働法の専任教員が私一人になってしまったので責任が重大ですが,ジタバタしても私は私なりの授業しかできません。ということで,いつもと変わらない出だしです。学生にとっては,もっと若くて優秀でイキのいい教員のほうがよいかもしれませんが,私はシニアの味(?)を出しながら頑張るしかありません。
  私のLSの講義は,オンライン・リアルタイム型です。久しぶりの1限の授業ですが,オンラインですので,通勤時間がなく,その点では楽でした。今日は初回ですので,いろいろ一般的な話をしました。ケースブックで勉強する労働法判例の多くは,日本型雇用システムを前提とするものだが,今後それが変容するなか,これから学ぶものが,10年後も通用するわけではないよ,という話をしました。数年前から,LSの労働法の講義で,こういうイントロダクションをしています。前はもう少しデジタル化を全面的に押しだして,「未来の労働法」というような話をパワポをつかって解説していましたが,今年はなんとなくそういう気分ではなく,デジタル化のインパクトは少しふれるにとどめました。ただ今後の授業のなかでは,ときおり,そういう話をするかもしれません。
 ところで,私も編著者の一人に入っている『ケースブック労働法』(弘文堂)は前回の改訂が2014年ですので,かなり古くなっています。ただ判決文は,いまは学生が自分でDLして読めますので,教師がやることは,適切なQuestionを作ることです。私自身は,『最新重要判例200労働法(第7版)』で新しい判例を補い(原文を読むように求めてはいます),それについてQuestionをつくるという形で対応するつもりですし,これまでもそうやってきました。ほんとうは,法政策的な課題を考えさせるようなQuestionを入れたいのですが,学生は忙しいので,あまり試験に関係しないことを考えさせて勉強の邪魔をしてはいけないかなと思っています。今年度は,政策的なことは,学部の授業でたっぷりやろうと思っています。

« 名人戦が始まる | トップページ | 阪神タイガース »

つぶやき」カテゴリの記事