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2023年4月 6日 (木)

名人戦が始まる

 桜の季節というと名人戦です。今年は桜の開花が早く,もう桜の季節は終わりつつありますが,45日から第81期名人戦(2日制で持ち時間は9時間)が東京の椿山荘で始まりました。結果は,渡辺明名人相手に,藤井聡太竜王(六冠)が勝ち,七冠および史上最年少名人に向けて幸先の良いスタートを切りました。この対局は,渡辺名人が先手で,やや変わった戦型を選択しました。途中まで藤井玉は居玉でしたが,最後は手厚い防御態勢を築き,渡辺名人を投了に追い込みました。評価値的には,2日目の後半は差がついてしまいました。これで両者は20局目となりますが,渡辺名人は3勝しかできていません。これだけの大差がつくのは驚きですが,渡辺名人も,なんとか打開しなければならないですね。対局後のインタビューでは名人に元気がなかったのが気がかりです。敗戦のショックが大きいのかもしれません。
 藤井竜王(六冠)は,叡王の防衛戦も同時並行で行います。菅井竜也八段の挑戦を受けます。411日からの開始です。また棋聖の防衛戦も待っています。棋聖戦の決勝トーナメントでは,渡辺明名人が羽生善治九段に快勝して,ベスト4進出を決めました。藤井竜王に取られた棋聖の奪還を目指して,次は佐々木大地七段との対戦です。残りは佐々木勇気八段がすでにベスト4に進出を決めており,広瀬章人八段と永瀬拓矢王座との勝者と対局です。両佐々木がどこまで勝ち残れるかが注目ですね。名人戦が長引けば,6月から始まる棋聖戦も同時進行になる可能性があります。王位戦は,藤井竜王(六冠)への挑戦に向けて,挑戦者決定リーグ戦が進行中です。紅組は,羽生九段が1勝0敗で,豊島将之九段は進行が早く31敗で残り1局となっています。最終局の相手は羽生九段なので,紅組優勝の可能性は残っています。永瀬王座は12敗で厳しくなりました。白組は渡辺名人と佐々木大地七段が2勝でトップを走っています。王位戦は,紅組と白組の優勝者が挑戦者決定戦をするという流れになり,6月末からタイトル戦が始まります。

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