野球について
WBCでの日本の活躍は喜ばしいのですが,ちょっと気になるのが,試合時間が長すぎることです(開始時間が19時と遅いこともあり,余計に気になるのです)。投手の球数制限があったり(65球),日本が大量点をとって攻撃時間が長くなったりするからだともいえるのですが,それにしても長いです。私は,チェコ戦は最後まで観ましたが,その他の試合は途中までしか観ていません。長すぎるからです。サッカーやバスケットボールは,一定の時間のなかでどれだけ多くの点をとるかということで勝負を決めるスポーツなので,終了時間は予測できますが,野球はそうは行きません。タイパ(タイム・パフォーマンス)が重視される時代ですので,このスタイルでいくと,古くからのファンはともかく,新たなファンの獲得に支障が生じるのではないかという気もします。
時間短縮のための一つの対策としては,選手交代は,いちいち審判に申告せずに,タブレットに打ち込んでおしまいということにできないでしょうか。これもDXの一つです。主審はウエアラブルの機器を装着して,バックネット裏の審判部と無線でやりとりできるようにしたらよいと思います。
もっとラディカルな短縮方法は,三振は二振にし(英語的には,strikeout なので,3にこだわる必要はありません),ファールで粘れるのは4球までで,5球ファールとなるとアウトにし,四球は三球にする(これも英語的にはwalkなので,4にこだわる必要はありません)というようにしたらどうでしょうか。もちろん,これまでの野球に慣れている人にとっては許しがたいルール変更でしょうし,私も違和感はあるのですが,ショート・ベースボールとでも名付けてスピーディーに展開できるようにすれば,違った面白さも出てくるかもしれません。
そもそも野球は,あの硬いボールを高速で投げるもので,本来,危険極まりないスポーツです。実際,死球によるケガというのは,つきものです(ちなみに英語では,dead ball とは言わず,hit ~by pitich と言いますが,死球のほうが感じがでています)。バットで打つという点についても,本来,バットは凶器です。プロは木製バットですが,高校野球で使う金属バットは殺人にも使われることがありました。スパイクも危険なものであり,ケガがよく起きます。ホームベース上のクロスプレーも,最近ではコリジョンルール(collision rule)があり改善されていますが,とても危険なものでした。それに大リーグでは,死球があれば乱闘騒ぎとなり,衆人環視下で殴り合いが起きます。刑事事件ものです。どうして,こういう野蛮なスポーツが広く支持されているのか,よくわからないところがあります。
と言っても,私は野球好きです。幼いときから観ているので,洗脳されているのかもしれません。ただ,試合時間が長いということに不満を感じ始めたことから,なんとなくこのスポーツの異様さが気になってきました。