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2023年2月26日 (日)

王将戦第5局

 王将戦第5局は,藤井聡太王将(五冠)が挑戦者の羽生善治九段に勝ちました。終盤の評価値では羽生九段が一時逆転してリードしていたのですが,最後は再び藤井王将がリードして,最後は羽生玉を即詰みにしました。初日から飛車交換があるなど派手な応酬で,後手番の羽生九段が攻勢かなと感じましたが,羽生九段の攻撃を相手にせずに,4五桂と飛んで羽生玉を狙っていく攻撃が鋭く,2日目に入っても藤井王将が攻勢でした,しかし途中で受けに回ったところで,羽生九段が逆転した感じでしたが,最後は飛車2枚と角をつかって豪快に攻めきりました。難解な攻防で激戦だったと思います。これで藤井王将(五冠)は32敗で初防衛に王手となりました。とはいえ,次局に羽生九段が勝ってタイとなると最後はどうなるかわかりません。第6局の場所は佐賀県上峰町の大幸園です。不勉強で,上峰町という場所は聞いたことがなく,どんなところか想像がつかないのですが,将棋のタイトル戦をするくらいなので,きっと素晴らしいところでしょう。ぜひいつか行ってみたいです。
 23日には,朝日杯将棋オープン戦の準決勝と決勝があり,藤井聡太竜王(五冠)が優勝しました。準決勝の豊島将之九段戦は,最後,藤井玉に詰みがあり,評価値的には0%で豊島必勝だったのですが,その詰み筋をなんと豊島九段が見落として大逆転となりました。AbemaTVで解説していた高見泰地七段が絶句していましたが,プロでも珍しい大ポカだったようです。将棋は最後にミスをしたほうが負けるものですが,豊島九段ほどのトッププロでもこういうことがあるのです。逆にいうと,藤井竜王は,悪いなりに,最も相手が間違えそうな手を指していたのであり,このあたりの勝負術もすごいのです。普通に指しても強いし,負けそうになったときの勝負術もあるということですから,無敵ですね。藤井竜王は,前期の銀河戦の準決勝でも豊島九段相手に大逆転勝ちをおさめています(決勝で高見七段に勝って優勝)。こうなると,かつては藤井竜王のほうがカモにされていた豊島九段ですが,豊島九段のほうに苦手意識が出てくるかもしれませんね。朝日杯の決勝は,これも逆転で糸谷哲郎八段に勝った渡辺明名人(二冠)と藤井竜王の対決となりましたが,こちらは藤井竜王の完勝でした。ちょうど数日前にも棋王戦の第2局で,やはり藤井竜王が快勝していて,渡辺名人ははっきりと藤井竜王に苦手意識をもっているような気がします。
 女流では,西山朋佳女流二冠が,伊藤沙恵名人に挑戦した名人戦で,31敗で名人奪取となりました。これで西山さんは女流王将,女王と女流名人のタイトルをとり,女流三冠となりました。女流は八冠を,里見香奈さんが5つ,西山さんが3つとって分け合うという二強時代に戻った感じです。伊藤さんは実力者ですが,里見さんと西山さんとの対戦成績が悪すぎるので,二強に食い込むことは難しいですね。

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