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2023年1月30日 (月)

王将戦第3局

 今日は季刊労働法の原稿を書き上げました。前号でも2本書いて,今回も1本で,何だかずっと原稿に追われている感じですが,研究者は論文を書くのが仕事なので,書かせてもらう機会があることは有り難いことです。もっとも,テーマは全部違うので,頭のなかがグチャグチャになりそうです。複数同時並行は昔は平気でやっていましたが,徐々にしんどくなってきました。そういえば,この間に重要判例解説の山形大学事件の評釈も書きました。それにいくつかの講演もあり,そのスライド作りにも,結構,時間がとられています。基本的にテレワークで,時間を効率的に使えるので,まだなんとかなっている感じです。そうそう相続関係の手続も,おそろしく面倒です。これについての愚痴はまたそのうち書きます。とにかく,今日の大学院の授業で今学期の授業はすべて終わったので,これからは少しインプットの時間をつくれると思います。
 話は変わり,王将戦第3局は,藤井聡太王将の勝ちでした。この若き王者は,連敗しないことで知られています。羽生善治九段は前局で勝ったのですが,死力を尽くしたという感じであり,一方,藤井王将は良い勉強をしたくらいの感覚だったのではないでしょうか。若さは羨ましいです。第3局は,藤井王将の先手番で,快勝でした。羽生九段の封じ手が若干疑問であったようで,その後は藤井王将が羽生玉を的確に追い詰めて,最後はきれいに1手違いで,詰ませてしまいました。藤井王将に勝つには,1手のミスも許されないということで,相手は消耗するでしょうね。
 藤井王将は,王将戦の第4局までの間に,六冠を目指して棋王戦を渡辺明名人・棋王と戦います(25日の1日制)。A級順位戦も,21日にあり,永瀬拓矢王座と対局です。藤井竜王(五冠)は,永瀬王座に勝つとプレーオフ進出は確定します(名人戦挑戦は,順位上位者の頭ハネはありません)。重要な棋戦が次々とあるなか,調子を維持するのは大変でしょうが,これも若さで乗り切れるのかもしれません。
 名人戦は春,竜王戦は秋,王将戦は冬というように重要な棋戦は季節ごとにありますが,多くのタイトルを保持するためには,苦手な季節があってはいけないわけで,健康維持がとても大切です。その点でも,長年にわたって多くのタイトルを保持してきた羽生九段は偉大です。一方,渡辺名人は冬将軍と言われて,秋以降になされる竜王戦と冬に行われる棋王戦に滅法強く,過去の獲得タイトルの大半を占めています(歴代4位の30タイトルのうちの7割を占めています)。得意の冬の棋戦で藤井竜王(五冠)の挑戦を撃退できるでしょうか。

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