プレップ労働法
森戸英幸さんから『プレップ労働法(第7版)』(弘文堂)をいただきました。いつも,どうもありがとうございます。第6版とどこが変わったか,「はじめに」で確認しようしましたが,関係ないことが書かれていたので,それじゃ仕方ないと思って,前の方からパラパラめくっていくと,プッと吹き出すところだらけで,これじゃ勉強にならないかもと思いながら,最後の頁までたどりつきました。実は勉強できているのかもしれません。やっぱり最初はこのような本から入ったほうがよいのでしょうかね。キレのある笑いのセンスはさすがです。もちろん,この本は,偉い先生方からすると,好みが分かれるでしょう。労働者派遣法40条の6の「労働契約申込みなし制度」を「ややこしいこと」で片付けているのは驚きですが,でも読者にどうややこしいんだろうと思わせて,その意味を勉強するようにいざなう高等戦術なのでしょうかね。なんでもしっかり書いている水町さんの本と合わせて学ぶと効果満点でしょう。「最初の1冊」というのは,2冊目以降は水町本のような本に行ってくれ,という意味もあるのかもしれませんね。タイパ時代ですから,300頁ほどをどんどん読み進めていくことができるのは,今の若者のニーズに合うように思います(しかも2000円という良心的な価格です)。もちろん,山形大学事件・最高裁判決のような最新の判例もきちんとおさえられています。難しいことが全然書かれていない平板な教科書とは違い,クオリティもばっちりなのです。
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