岡田監督登場
岡田彰布監督の登場により,シーズンが終わったばかりなのに,阪神タイガースの話が毎日報道されています。監督は優勝という言葉は封印して「アレ」と言うことにしているそうなので,私たちもそれに従うことにしましょう。「アレ」にそれほどこだわらなくてもよいですが,今年とほぼ同じような戦力で,監督が変わると野球がどこまで変わるかが楽しみです。同じ素材で料理がどう変わってくるのか,という感じです。
今年はこれだけハズレ外国人をひいても,ここまで戦えたというのは誉めるべきなのか,スカウトの能力の低さを嘆くべきなのかよくわかりませんが,日本人だけで日本シリーズを制覇したオリックスを見習って,高い年俸の外国人に頼らないチーム作りをしてもよいような気がします。
センター近本以外は競争で,サトテルが3塁,大山が1塁に固定すると監督は言っていますが,実際にはどうなるかわかりません。中野は2塁にコンバート,小幡をショートでと言っていますが,もちろん糸原,木波あたりも黙ってはいないでしょうし,日本ハムから有力な選手をトレードで得ています。外野は近本以外はぽっかり空いている感じで激戦が繰り広げられるでしょう。高山の復活待望論もありますが,再生するでしょうか。監督が替わった今年が彼にとっての最後のチャンスでしょう。
投手陣については,岡田監督は,前の監督のときJFKというシステムをつくりだしました。先発が6回まで1点でもリードしていれば,7回から1イニングずつ3人の投手(Jeff Williams,藤川球児,久保田智之)を繰り出し,抑え込むという戦法です。クローザーができるくらいの力をもつ投手を3人そろえなければできないことです。この戦法は革命的であったと言われているのですが,私がもし監督だったら,これを進化させて,3回までに1点でも勝っていれば,6人の投手を投入して抑え込むという戦法を考えてみたいですね。これだと先発には勝ちがつきませんが,年俸で評価するのです。先発完投型の投手は集めず,短いイニングなら抑えられるという投手を中心に集めるのです。先発投手は,かつてのように完投できる投手は少なくなってはいるものの,勝ち投手の権利を得られる5回までは投げるべきとか,6回を自責点3点以内におさえるクオリティ・スタート(Quality Start)は大切だとか言われてきているのですが,発想を切り替えて,JFK戦法の拡大版で戦うことも試してみてもよいと思います。新しいJFKは,岩崎,浜地,湯浅(IHY)にして,青柳,伊藤以外は(西勇には期待していません),高橋遙人,西純,秋山,才気は3イニングだけで,岩貞,桐敷,及川,島本,小川,ケラーあたりでつないで,最後はIHYでしめるというのはどうでしょうかね。

