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2022年10月 9日 (日)

円安

 円安が進行しています。私も,わずかですが海外旅行のときに使わずに残っていたドルが貯まっていたので,ドルが上がり始めたころに135円で早まって売ってしまいました。
 数年前に東南アジアに行ったとき,ずいぶん物価が安いなと思ったものです。たとえばタイやマレーシアなどは実感として3分の1くらいでした。為替レートが,国力の違いを表しているような気がして,日本人であることが誇らしい気持ちにもなりました(そういう上から目線でみてはいけないのでしょうが)。いま円安で,海外の人たちがもしかしたら日本人のことを,そのときの私のようにみているかもしれません。これから日本に来ると,外国人旅行客を待ち望んでいた観光業界などが,もともと高いサービス精神をさらに高めて発揮し,それをきわめて安価に外国人に提供していくのです。円安のメリットを活かして経済の活性化を図るのは当然ですが,少し複雑な気分です。
 円安の原因は日米の金利差にあると言われます。たしかにドルを買えば,高い金利がつきますが,急に円高になる可能性もあるので,為替で儲けようとする人は要注意です。政府の円買いの市場介入にもかかわらず,180円くらいまで上がるという展望もあるので,ここで思い切ってドルに賭けるという人もいるかもしれませんが,先のことはまったく読めません。私はそういう博打は運の無駄遣いと思うので,やらないことにしています。コロナ後のアメリカ旅行などを楽しみにして,いまからドルを買っておくくらいのことはやってよいのでしょうが,当分はハワイ旅行も難しいでしょうね。
 円安の原因が日米の金利差ということであれば,アメリカでそのうちインフレがおさまり,景気が悪くなったときには金利を下げるでしょうから,そうなると問題が解決するという見方もできます。しかし,円安は国力の低下という日本側の問題を反映しているという見方もできます。日本の将来性が暗いと考えると,円資産を保有する外国人が減るでしょう。円が売ってドルを買う人が増えていくと,円安になります。実際,日本の膨大な財政赤字,少子化の進行,デジタル化の後れ,地政学リスク(私たちが感じている以上に,中国,ロシア,北朝鮮と接していることは,外国人からすると,大きな不安定状況とみえるでしょう)など,あまり明るい材料がありません。そして円安は,輸出関連企業の利益が賃金に反映して国民にその恩恵が浸透する前に,エネルギーを初めとする海外からの輸入品のインフレで,ただちに生活に打撃を受け,苦しむ国民を増やしてしまう危険性があります。
 円安がどうかということよりも,結局は,日本という国の抱える構造的な不安要因が気になります。

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