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2022年7月19日 (火)

ブルシット・ジョブ

 大学教授の仕事には,教員として授業を行うなどの大学の用務以外に,研究者として行う原稿執筆依頼,講演依頼,取材やインタビュー依頼などがあります。後者については,メールの返事は,即断即決で即時にしています(一方,研究関係以外については,すぐには返事しないことや,できないことはよくあります)。
 先方からは,こちらがすぐに返事をすると驚かれることもあります。でも,研究関係では,実質的には,個人事業者のようなもので,自分ですべて決定できるため,時間はかかりません。講演などは,かつては出張となる場合がほとんどで,日程調整が大変であったので,簡単に返事できないこともありましたが,いまはオンラインでのものしかやりませんので,引き受けると決めれば,Google Calendar を空きをみて,すぐに決めることができます。空いている日程があれば教えてほしいという依頼はやや面倒ですが,調整相手が一人であれば,「アイテマス」が,Google Calendarと連動したすぐれもので,たいへん役立ちます。
 もっとも,こちらがスピード感をもってやっても,相手が大きな組織になると,私への返事が遅いことは多いです。忘れたころに返事が来て,何の用件だったか記憶を戻すのに困るようなことも,ときたまあります。上司がいて,その承諾を得るなどの手順が必要となるのでしょうが,私に依頼する程度の仕事であれば,現場に権限を降ろして,てきぱきと決めてくれれば助かりますね。
 そういえば,かつてある人から,その上司が私と話したいので,時間をとってもらえないか,というメールを受けたことがあります。さらに挨拶をしたいというので,メールで十分かと思うのですが,Zoomでミーティングを設定しました。そのときには,その上司が出てくるのかと思っていると,その部下の方がでてきただけでした。用件もあまり具体的ではなく,どうも私とのアポをとにかく取ってこいということだったのかもしれませんが,本人ではないので要領の得ない話となり,最後はお断りしました。「時間泥棒」の匂いがしたからですが,こちらとしては,決定権限のある人と直接やりとりをしたいのです。そういうことを言うのは,私が組織人ではないからですかね。
 少し前に流行った「ブルシット・ジョブ」というのは,無意味で,つまらないもので,しかも相手方からも嫌がられるようなジョブのことであり,組織のなかでは,上司からこういうジョブが命じられることが数多くありそうです。ブルシットって,bullshit (牛の糞)のことで,酷い名称ですね。上司のみなさん,部下にそんな仕事をさせないようにしましょう。自分がかつてやらされていたからといって,それを繰り返してはいけません。
 個人の良さは,身軽で,意思決定が速いだけでなく,ブルシット・ジョブからも解放されていることかもしれません。もちろん私も教員としての面では,組織の一員であり,ブルシット・ジョブとまでは言いませんが,納得できないような仕事をせざるを得ないこともあります。そんな仕事であっても,定年までの辛抱だと思うと,むしろ楽しんでしまおうという気分ではありますが。

 

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