安倍元首相事件の影響
暑さとコロナのぶり返しや,安倍元首相の死亡という暗いニュース(何度もテレビで流されたものをみて,脳に残ってしまい,その夜は寝苦しかったです)で,陰鬱な日曜日でしたが,そういうなか,参議院選挙の投票に行ってきました。投票場は,歩いて15分くらいの近所の小学校ですが,行って帰ってくるだけでぐったりです。オンライン投票に変えてもらいたいものです。投票場でのあまり手際のよくないアナログ的な手順も,不快指数を高めました。現場で働く方は頑張っているのでしょうが。
ところで,安倍元首相の襲撃事件について,奈良県警の不手際が指摘されていますね。起きたことがあまりにも重大なので,警備態勢が批判されても,しかたがありません。ただ,あのような無防備な場所で演説ができること自体が,日本が平和で安全であることの証しともいえます。前の参議院選で当時の安倍首相の遊説に対して,野次を飛ばした人が排除された事件で,今年の3月25日に札幌地裁で国家賠償を認める判決が出ていますが,その当時から,警察が聴衆の野次などに神経質に対応していたことがわかります。襲撃者がいるとすれば,政治的な背景がある人で,そういう人は本人に向かって野次を飛ばしたり,何か叫んだりするだろう,という思い込みがあったとすると,どうしても背後は警備の死角になってしまいますが,今回もそういうことだったのでしょうか。
警察としては,個人的な逆恨みによる強い殺意をもっていて,しかも銃の扱いに長けているような人の犯行となると,その対策は難しかったのかもしれませんが,言い訳にはならないのでしょうね。今後,日本で外国の要人を招いた会議などを実施するためには,日本の警察の信用を回復する必要があるでしょう(来年は広島サミットもあります)。テロリストに狙われる危険性のある外国の要人からすると,政治家として日本で最も重要な人の一人(元首相で,首相退陣後も与党の最大派閥の領袖であった)が,白昼堂々と,演説中に背後から銃弾を1回のみならず2回も発射されて殺されるような国には,怖くていけないでしょう。安倍氏の事件は,自民党の勝利に貢献した可能性があります(香典票)が,そのような影響だけでなく,警備についての国際的な信用を失墜させた影響も心配です(アメリカのBlinken国務長官は,弔問に日本に立ち寄ってくれるそうですが)。
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