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2022年5月17日 (火)

税制調査会に登場

 今日は,政府の税制調査会でプレゼンをしました。内閣府のHPに,資料とともにアップロードされているので,関心のある方はご覧になってください(https://www.cao.go.jp/zei-cho/chukei/index.html)。私以外に,JILPTの濱口桂一郎さんとフリーランス協会の平田麻莉さんという大物が登場しています。
 私はリモート参加ですが,実はTeamsがうまくいかずに困りました。日頃は,Zoomしか使っておらず,労働委員会でもWebExですので(これもトラブルが多かったのですが),Teamsの利用経験はほとんどありませんでした。直前に画面共有機能の確認をしていたので安心していたのですが,本番では作動せずに困りました。結局,スライドは,事務局に投影してもらい,かえって楽をすることができたのですが,少しあわてました。またビデオオンにしていたのに,どういうわけか会場では私のビデオが映っていなかったようで,自分のプレゼンが終わってから事務局からのメールに気づき,結局,もう一度,接続し直したら,うまくいきました。原因は不明です。後半の質疑応答のときには間に合ったので,よかったのですが。前半も声は届いていたので,問題はなかったと思います。
 質疑応答は,3人ずつまとめて質問をいただき,それにまとめて答える方式というものでしたが,これがどうも私は苦手で,途中で質問の内容を忘れてしまうことが多いのです(私はメモをとるのが苦手なのです)。十分に答えることができなかったのが残念です。
 とくに最後のほうの質問については,社会保障制度の再編の話など,あまりきちんと答えられませんでした。言いたかったことは,企業を媒介としない個人中心のセーフティネットの構築をすれば,ポータビリティも確保されるであろうし,ここがしっかりしていれば,人々は安心していろんな形態で働くことができるだろうということです。個人ベースにしたら,企業負担がなくなるので助かるという中小企業関係の方の意見がありましたが,本音はよくわかるのですが,この場での発言としてはちょっとperplexing です。拠出が減ると,給付の内容も悪くなるのであり,そこをしっかり国民に説得するためには,中小企業の負担の軽減というような観点は出さずに,制度を個人ベースにして,働き方に中立的にすることのメリットが強調されるべきなのです。企業は,大企業であれ,中小企業であれ,様々な社会的責任をはたしてもらう必要があることは当然であり,その点では,かりに社会保障制度の枠組みでの負担が軽減されても,その他の面で,中小企業にも相応の負担をしてもらうことがあるでしょう。
 最後に,平田さんが,Public Benefit Corporation (PBC)との関係で,これ以上,法人をつくる必要があるのかという指摘をされた点は,とても重要だと思いました。私の今日のプレゼンでは,営利社団法人への疑問を述べており,その観点からは,PBCも注目されるのですが,実は非営利であっても法人というものをどう考えるべきか,ということは,できればもっと議論したいところでした。NPO法人だけなく,労働者協同組合も法人なのですが,社会課題の解決という観点からは,個人のアドホックな集合体がプロジェクトごとに集合するというものでもよいのです。法人化というのは取引の面や社会的な信用の面などでメリットがあるし,ひょっとすると法人税の徴収という観点からも何かメリットがあるのかもしれませんが,私たちの人間社会のなかに法人という無機質な存在を受け入れることへの違和感もあります(どこまで共感してもらえるか,わかりませんが)。ただ,PBCという仕組みのなかに,企業が社会的責任をはたすよう誘導するうえで,何か重要なメカニズムが組み込まれているのであれば,参考にするのに値するのかもしれません。この点は,もう少し勉強してみたいです。

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