名人戦終わる
名人戦は,渡辺明名人が勝って,4勝1敗で防衛しました。これで3期目の名人です。永世名人まで,あと2期です。届くでしょうかね。斎藤慎太郎八段は残念でしたが,力負けでした。斎藤八段は,渡辺名人や永瀬拓矢王座を苦手にしている感じで,ここを乗り越えなければなりませんね。今期は藤井聡太竜王(五冠)がA級に上がってきますが,藤井竜王の名人挑戦を阻む候補には,永瀬王座,豊島将之九段と並び,藤井竜王を苦手にしていない斎藤八段の名も挙げられると思います。
王位戦では,先ほど,豊島九段が,挑戦者決定戦で,池永天志五段を破って,藤井王位への挑戦を決めました。昨年に続いて,2年連続の挑戦です。3期前に木村一基九段に奪われた王位を奪還することができるでしょうか。
将棋界では,谷川浩司十七世名人の襲位に続き,大きなニュースとして,里見香奈女流四冠が,棋王戦で予選を女流棋士としては初めて突破したことがあげられます。神戸大学卒の古森悠太五段に勝って,決勝トーナメント進出です。将棋界では,予選を突破しただけでビッグニュースとなるくらい女流棋士と(男性)棋士との間の格差は歴然としていますが,ようやく里見女流四冠ともう一人の西山朋佳女流二冠という傑出した女流棋士が出てきてからは,差が縮まってきた感じがします。ベテラン棋士とこの二人とが対局すると,事前予想では,この二人のほうが勝つと予想できる場合が増えてきました。
とはいえ,この二人とも,いったんは奨励会に入り三段リーグまで行ったものの,あと一歩のところで棋士になることを断念した過去があります。ただ,棋士になるには,このいわば正規(?)ルートとは別に,公式戦で, 10勝以上して6割5分以上の勝率をあげていれば(どこから数えてもよい),棋士編入試験の受験資格が与えられます。里見女流四冠は古森五段に勝ってこの要件を満たしました。彼女が受験をするかどうかはまだわかりませんが,もしするとなると,将棋界は大きく盛り上がると思います。対戦相手となる若手(男性)棋士は大変でしょうが,男女の真剣勝負をぜひみてみたいものです。
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