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2022年3月26日 (土)

水町勇一郎『 労働法(第9版)』

 水町勇一郎さんから,『 労働法(第9版)』(有斐閣)を頂きました。どうもありがとうございました。はしがきを見ると,この2年間にも,大きな法改正があることを改めて確認することができました。本書は,いまや司法試験受験生の教科書の定番といえるでしょう。実務家の方は,これと並んで『詳解労働法』(東京大学出版会)を利用することになるのでしょうね。非正社員の処遇のところなどは,水町労働法が広がることは,社会にとって良くないことだと思っていますが,こればかりはどうしようもありません。今日の神戸労働法研究会では,少し前に話題になった茨城の家電量販店における労働協約の拡張適用の事例について山本陽大さんに詳細な分析をしてもらいましたが,水町さんの教科書でも早くも紹介されていました。情報の新しさという点でも,本書の利用価値は大きいでしょう。
 ところで,研究会では,いままでほとんど考えたことがない労組法18条の論点について教えてもらいました。そのうえで思ったことは,労組法18条は何のために存在しているのか,よく考え直したほうがよいのではないかということです。ドイツ法を参考にした制度ですが,山本さんによると,本家のドイツ法でもこの制度は大きく変わってきているようです。また研究会では,これも有名な建設アスベスト事件の最高裁判決を,高橋聡子さんに報告してもらいました。通常の判例分析だけでなく,環境リスクに対する法規制のあり方といった広い観点からも議論することができて,これも勉強になりました。個人的には,労働安全衛生法の目的それ自体の重要性は高まる一方,同法の規制手法自体が根本的な見直しを求められているのではないかという感じがしました。今後の検討課題です。

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