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2022年2月13日 (日)

教科書のデジタル化

 相変わらず研究室の机の上が整理されておらず,大事な本をいただいておきながら読めていないものがあります。昨日は,大学院の入試で土曜出勤し(学生はリモートですが,教員は大学に召集されています),空き時間がかなりあったので,久しぶりに研究室に長く座って,机の上に積み上げられている文献を読んでいました。
 そのなかに藤本茂・沼田雅之・山本圭子・細川良編著『ファーストステップ労働法』(エイデル研究所)がありました。お礼とご紹介が大変遅くなり申し訳ありません。初心者向けの読みやすいレイアウトと内容になっていますが,なんといっても判例をQRコードで読めるようにしたのが素晴らしいです。こういうことは,これまでもやれるはずだったのですが,労働法のテキストだと判例の数が膨大なので,少し難しいかなとも思っていました。ただ,初心者向けの教科書となると判例を絞り込めるので,本書のようなやり方が可能となったのでしょうね。本書は紙媒体ですが,おそらく今後は教科書も電子書籍が一般的になり,判例や論文も電子化されてネット上にアップされていると,書籍を読みながら,リンクされている判例や論文に飛ぶということも簡単になると思います。権利関係の処理がどうなるのか,よくわからないところもありますが,技術的には可能でしょう。やっぱり紙で読みたいという人も少なくないようですが,少なくとも私は,少なくとも判例や論文を紙で読むことは最近はほとんどありません。
 オンライン会議やオンライン授業では,私は,二つのパソコン(場合によってはタブレットかスマホ)を並べて,一つは会議参加用(マイクとビデオ)で,もう一つは資料確認用で使っています。会議用パソコンでは資料が画面共有されていますが,別のパソコンで資料の確認ができるという感じです。資料のファイル(多くはPPTのスライド)にハイパーテキストが設定されていれば,すぐにいろんなデータにアクセスできます。このような方法にすれば,会議や授業は,対面型のものより,ずいぶんと効率化できるでしょう。
 ところで,電子書籍は,これからはNFT(非代替性トークン)の時代が来るかもしれません。いまはダウンロードして閲覧する権利を購入するだけですが,書籍内のデータそのものの「所有権」を譲渡することが,ブロックチェーン技術をつかったNFTの特徴です。まずはコミックなどで,電子書籍のNFTが始まるでしょうが,法律の教科書として電子書籍の有用性が広く認識されると,NFTの波が押し寄せることになるでしょうかね。老舗の出版社も早く対応しなければ出遅れることになるかもしれませんよ。

 

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