« シニア教員であることの自覚 | トップページ | 個人の合理性の限界と同意の効力 »

2022年1月23日 (日)

藤井四冠2連勝

 大相撲初場所は御嶽海の優勝で終わりました。阿炎と照ノ富士の巴戦もみたかったですが,照ノ富士の膝は悪そうでしたね。やっと白鵬がいなくなって,きれいな相撲を取る横綱が誕生したので,照ノ富士には長く横綱を張ってもらいたいです。御嶽海は大関昇進となるでしょうが,来場所は現大関が2人ともカド番なので,下手をすれば再来場所は1人大関になっているかもしれませんね。
 将棋の王将戦の第2局は,藤井聡太竜王(四冠)の完勝でした。渡辺明王将(三冠)はまったくいいところがなかったです。藤井四冠は,デビュー以来相性がよかった朝日杯将棋オープン戦で,永瀬拓矢王座に敗れたり,順位戦の敗戦もあったりして,少し調子が下降気味かと思ったのですが,心配無用でした。今期の勝率を再び8割に戻し,対局数も勝ち数もぶっちぎりのトップで,その勢いはとどまりません。
 そんな藤井四冠に順位戦で勝った千田翔太七段ですが,その次の対局であった王将戦一次予選での中村修九段との対局では,千日手で指し直しとなり,さらに268手指して,59歳の中村九段に敗れてしまいました。次期にA級に昇ろうかというバリバリの若手との死闘を制した中村九段の勝利は,大いに私たち同世代を勇気づけるものでした。「受ける青春」の異名をもつ中村九段は,王将2期のタイトル経験者(タイトル経験者でA級経験がないという珍しい棋士の一人)であり,縁起のよい棋戦ではありましたが,過去の人という感じでもあったのでこの結果には驚きました。千田七段は中村九段のペースに引きずり込まれてしまいました。ベテランの底力というのはあるのです。井上慶太九段が,かつて藤井聡太四冠(対局当時は何段だったか忘れましたが)に勝ったときも,うまくベテランのペースに引き込んだという感じがありました。
 今日のNHK杯では,先週,放送が流れた佐藤康光九段対佐々木大地五段,本来の放送予定であった羽生善治九段対斎藤明日斗五段の2局が放送されましたが,生きのいい若手相手に佐藤九段と羽生九段が,それぞれぎりぎりの攻めをしのいで勝利をおさめました。こちらは二人ともA級棋士ですので,勝って当然という気もしますが,おそらく多くの人は五分五分か若手五段のほうがやや有利ではと思っていたのではないかと思います。藤井四冠レベルになると勝てないにしても,多少勢いがあるくらいの若手には,まだまだ負けないぞという強さをみることができてよかったです。

« シニア教員であることの自覚 | トップページ | 個人の合理性の限界と同意の効力 »

将棋」カテゴリの記事