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2021年11月15日 (月)

10万円給付のバラマキ政策に思う

 税金は国民のお金です。政党のイメージアップのために使われるものではありません。日本経済新聞の1112日金曜日の朝刊で,世論調査で,「18歳以下への10万円相当給付を巡っては消費喚起策として「適切ではない」との回答が67%,「適切だ」が28%だった」,という結果が報道されていました。昨年の一律10万円のバラマキがどれだけ効果があったか不明ななか,なぜ再びバラマキをするのかという疑問があるのでしょう。消費喚起策ではなく,子育て世代を助けるという目的であっても,おそらく反対をしている人は多いでしょう。困っている国民を助けることに反対する人はあまりいないでしょうが,助け方がおかしいのではないかということです。960万という年収制限についても,公明党と自民党が話し合って決めたようですが,ほんとうは国民の声をもっと聴くべきでしょう。国民の税金を使うのですから。年収の高い人は,税金も多く払っているので,子育てする高額収入者を給付から排除するのならば,その理解を得ることも必要でしょう。お金を必要とする人にだけ目を向けているのでは十分ではありません。納税者に納得してもらうように説明をしていく政治をしなければいけないのです。社会政策的なものは,きちんと説明をすれば納得してもらえることは少なくないと思います。でも,政府は,なぜか説明をきちんとしませんね。岸田首相は,スピーチにはわかりやすさがありますが,政策のわかりにくさは深刻です。言語明瞭,意味不明は,かえって危険な感じもします。ちなみに「新しい資本主義」も,資本主義をどう定義して,どこに新しさを求めるのかがはっきりしていません(ついでに言うと,議員の文通費100万円問題も同様に納税者に納得できる説明が必要でしょうね)。
 賃上げ政策もそうです。なぜ賃金が上がらないかの分析が十分になされているのでしょうか。賃上げした企業には税制優遇というようなことが言われていますが,これもある意味では取れる税金を取らないということですから,納税者への説明が必要でしょう。少なくとも中長期的なビジョンを考えるなら,デジタル社会においてのスキルの向上という点が最優先の課題となるはずですが,その面の取組みはどうなっているのでしょうか。学校教育でのデジタル化の遅れも指摘されています。大学のようにリモート授業がやりやすい場でも,それに前向きではない役所の動きが気になります。中長期的な賃上げに向けてやるべき政策ができていないのではないでしょうか。10万円を配るような安易なことをせず,もっと知恵を使って,いかにしてお金を将来に役立つように有効活用するかを考えて政策を実現して欲しいものです。デジタル庁がせっかくできているのですから,もっと存在感を発揮してもらいたいですね。



 

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