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2021年10月12日 (火)

西日本新聞に登場

 西日本新聞の朝刊に登場しました。連載「団結の現在地 労組をつくる」という特集記事で,今回は「労働組合,多様化する『役割』
 衰退の要因と,求められる価値は」という見出しがついています。記者の河野賢治さんは,コロナ禍での企業別組合の再生というテーマで取材されており,その流れで私へのインタビューが来ました。私は企業別組合に対する辛口の評価をしていますが,その再生への道も示しているつもりです。河野さんからの取材による記事は,これで3度目です(労働組合関係では,昨年の7月のものに続いて2度目です)。すごく熱心な記者の方なので,私もしっかりその熱意に応えられるように話をしました。いつも書いていることですが,自分が読んだことがない地方新聞に,何度も登場するのは不思議な感覚です。私の話でよいのかということは,いつも気にはなっています。
 話は変わり,今学期は火曜が一番忙しい日です。LSの講義もあります。今日のLSは,『ケースブック労働法(第8版)』(弘文堂)の第3講の続きで,黒川建設事件の法人格否認の法理を扱いましたが,メインは事業譲渡と組み合わせて議論できる,第28講の第一交通産業ほか(佐野第一交通)事件にしました。難事件であり,EUの企業譲渡指令も紹介しながら,地裁判決と高裁判決のどちらがよいか考えてもらいました。LS生は,下級審と上級審との結論が違っていたら上級審のほうが正しいという思考に陥りがちですが,そうでもないのではという視点を提供するのが教師の仕事です。今日はさらに,東京日進学園事件,勝英自動車学校事件も扱いました。事業譲渡や偽装解散が絡むと,労働契約関係の帰趨は非常に難しい論点になります。今学期の授業はまだ4回目ですが,出だしから難事件ばかりを扱っています。学生はここを耐えてくれれば,もう少し楽になると思います(教師のほうも同じかもしれません)。

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