名人戦終わる
名人戦は,渡辺明名人(三冠)の4勝1敗で終わりました。斎藤慎太郎八段は初戦で粘り勝ちしましたが,そのあとは4連敗です。渡辺名人が強かったですね。というか斎藤八段があまり力を発揮できなかった気もします。名人戦の大舞台ですから,初挑戦のときは仕方ないですかね。やはり数々の大勝負を勝ち抜いてきた渡辺名人とは,まだ役者が違うというところでしょう。
渡辺名人は,名人戦を早めに終えることができて,6月6日から始まる藤井聡太二冠との棋聖戦に臨むことができるのは大きいです。これまでやられっぱなしの藤井二冠にリベンジできるでしょうか。いまの渡辺三冠に番勝負で勝てる可能性があるのは,藤井二冠だけですよね。
藤井二冠は,棋聖戦と併行して,王位戦を6月29日から戦います。挑戦者は,挑戦者決定戦で羽生善治九段を下した豊島将之竜王(二冠)です。藤井二冠が苦手の豊島竜王とどう戦うか見ものです。
王座戦は,挑戦者決定トーナメントの準決勝のメンバーが決まってきていますが,渡辺三冠も藤井二冠もすでに敗退して荒れ気味です。ここは永瀬王座の防衛という予測が強まってきていますね。
叡王戦も本戦トーナメントが進み準決勝のメンバーが決まってきています。その前に,永瀬王座と藤井二冠の勝負がありますし,渡辺三冠と斎藤八段の勝負もあります。斎藤八段は名人戦のリベンジをしたいところでしょうね。
さらに竜王戦の本戦も始まります。こちらは,渡辺三冠は2組で敗退しましたが,藤井二冠(いよいよ来期は1組昇級ですが,その前に竜王位をとってしまうかもしれませんね),永瀬王座,羽生九段は決勝トーナメントに残っています。豊島竜王への挑戦のための戦いは,これから始まります。竜王戦は下のクラスの優勝者である若手の好調者とベテランが戦うという構図もあるので,これも楽しみです。