ビジネスガイドの最新号のテーマは「ジョブ型」
ビジネスガイドで連載している「キーワードからみた労働法」の最新号で,「ジョブ型」を採り上げました。JILPTの濱口桂一郎さんの「ジョブ型」と「メンバーシップ型」という区分は,すっかり定着して,一般用語化していますね。諏訪康雄先生の「キャリア権」もそうでしたが,当初の意味から徐々に離れて一人歩きをし,論者が各々に定義して使い始めるようになっているのですが,それは,それだけその概念が世間に受け入られたということを示しており,その意味では大成功なのだと思います。
もっとも,そういうものであるだけに厳密な議論をする場合には,「ジョブ型」にしろ,「キャリア権」にしろ,それをどういう意味で使うのかということを明確にしておかなければ,議論がかみあわないことになります。とくに「ジョブ型」をめぐる議論は,最近迷走しがちでした。そこで,私がかつてアドバイザーをしたこともある,経団連の経営労働政策特別委員会の報告書も参照しながら,経営側がどのようにジョブ型という概念を使おうとしているのかを追ったうえで,理論的にみると,職務を中心とした雇用システムとはどのようなものになるかの解説も試みています。
ところで,今回は,読者からの「ジョブ型」をとりあげてほしいというリクエストに応えたものでした。初めての試みです。いただいたリクエストにすべてお応えできるわけではありませんが,労働法に関係しているもので,1回のテーマにできるようなものであれば,そのまま採り上げますし,やや小さいテーマでも,コラムなどで解説してみようと思っています。もしリクエストがあれば,日本法令の雑誌編集部のほうにご連絡ください。
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