充実の渡辺三冠
渡辺明三冠が王将と棋王のタイトルを防衛し,通算28期となって,谷川浩司九段を抜いて歴代単独4位になりました。1位は羽生善治九段の99期というとてつもない記録で,大山康晴80期,中原誠64期というレジェンドに続く4位です。最近の充実ぶりはすばらしく,とくに関西勢に強いですね。渡辺三冠は3年前くらいはA級から陥落するなど不調でしたが,そのときでもタイトルは保持し続けましたし,その間にAI将棋にも対応して,みごとに復活しました。
谷川九段も,将棋連盟の会長などをしていなければ,もう5個くらいはタイトルが取れていたのではないかという気もしますが,それはいまさら言っても仕方ありません。ファンとしては,せめてもう1個タイトルをとってもらえないかと期待したいところですが,現実的には厳しいでしょうね。ただ少し前の日経新聞の夕刊の連載では,AIを取り入れていないと書かれていたので,もしAIを取り入れて研究をすれば大復活もあるのではないか,と密かに期待しています。
渡辺三冠は,もうすぐ斎藤慎太郎八段との名人戦です。渡辺三冠の充実ぶりからすると,名人防衛の可能性は高いですが,斎藤八段も勢いがあるので,熱戦を楽しみにしています(明日のNHK杯では,稲葉陽八段との決勝です)。