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2021年1月21日 (木)

棋戦情報

 久しぶりに将棋の話をしましょうか。現在の将棋界は4天王がいて,しのぎを削っています。豊島将之竜王は,先日,羽生善治九段の挑戦を退けて防衛しました。羽生九段のタイトル通算100期という大記録は未到達のまま終わるのでしょうか。竜王戦の最終戦は,終盤は大激戦で,AIでは羽生が勝ちとなっていたのに,羽生が投了してしまったという劇的な終わり方でした。豊島竜王は叡王のタイトルももって二冠です。この豊島竜王をさしおいて現役最強と言われているのが,渡辺明名人です。王将と棋王のタイトルももっていて三冠です。そして昨年,この渡辺から棋聖のタイトルを奪ったのが藤井聡太で,現在,棋聖と王位の二冠です。そして,もう一人の四天王が永瀬拓矢王座です。昨年は,久保利明九段とフルセットにもつれこみましたが,32敗で防衛しました。4天王以外で,唯一タイトルに近かったのが,この久保九段でしたね。永瀬王座は,いま渡辺名人と王将戦を戦っています。渡辺が先勝しましたが,永瀬王座は,格上相手をやぶってタイトルをとっていないので,ここは渡辺王将をやぶってタイトル奪取といきたいところでしょう。それに待望のA級にもあと一歩となっています。A級棋士にならなければ一流ではありませんから,永瀬王座は今年で確実に昇級を決めたいでしょうね。渡辺名人は,もうすぐ棋王戦の防衛戦も始まります。挑戦者には,糸谷哲郎八段が登場します。棋王戦は少し波乱があり,予選で藤井聡太が出口若武四段にやぶれるとか,羽生九段も相性のいい屋敷伸之九段にやぶれるとか,永瀬二冠はベスト4まで残ったものの,ベスト4以降は,2敗で敗退という変則ルールの下,広瀬章人九段と糸谷八段にやぶれて敗退しました。糸谷八段は広瀬九段に決勝で敗れていましたが,挑戦者決定2番勝負で連勝して逆転で挑戦者を勝ち取りました。糸谷八段は,かつて竜王のタイトルを,渡辺三冠に奪取されたことがあるので,今回は雪辱を期す場となるでしょう。

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