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2018年2月27日 (火)

プレミアム感のないプレフラ

  朝令暮改はよくないものの,失敗したことは悔い改めてすぐに止めるべきです。プレミアムフライデーのことです。最初にその内容を聞いたときから,失敗の匂いがぷんぷんしていました。これって,月末の金曜は,仕事を早く切り上げて,消費しようというキャンペーンですよね。たしかに働き方改革という政府のスローガンにも乗っているし,消費の喚起にもつながり一石二鳥ということで,これは行けるということになったのでしょうが,国民の行動を上から目線で誘導しようとする愚策だったのではないでしょうか。
 政府は,国民が仕事がないのにダラダラと残って仕事をしていると思っているのかもしれません。しかし国民は,金曜は,土日を安らかに休むために,多少頑張っても仕事をある程度済ませておこうと考えるものです(役人もそうでしょう)。仕事が減るということが随伴していればいいですが,そうではなくただ帰れというだけですと,翌週や直前の仕事が忙しくなったり,あるいは残業がない分,収入が減ったりということで,あまり良いことがないのです。
 このキャンペーンには,それほど税金が使われていないと信じていますが,もし使われているのなら,即刻止めたほうがよいでしょう。私は働き方改革をいうならば,同時に役所の働き方改革もして,そのなかに,失敗した政策は即刻止めて無駄な仕事を増やさないようにするという項目を入れたらよいと思っています(それが役所では難しいということは承知していますが)。
 プレミアムフライデーは,昨年も書きましたが,そのスタートからして国立大学の前期日程の時期に重なっていたりして,イケてない日程でした。受験生の家庭と国立大学の教職員が日本経済に占める割合はたいしたことがないのかもしれませんが,大学入試そのものが国民の間に多少の緊張感が走るイベントなので,消費ではじけるという感じにはならないでしょう。
 でも,私のような裁量労働制の適用対象者の人間はさておき,普通の働き方の人は,早期退社そのものは有りがたいでしょう。簡易書留での郵送が求められるようなとき,郵便局の窓口があいている時間に行けない人も多いでしょう。銀行は,窓口に行かなくても済むことが増えたので,あまり問題はないかもしれませんが,それでも15時に閉まるために困っている人も少なくないでしょう。
 消費と結びつけようとするからダメなのです。たとえば週に1日は半ドンにする(週4.5日労働)くらいのことを,呼びかけるところから始めてはどうでしょうか。それなら働き方改革にもつながりますし,平日の午後を生活のために使えることの便利さを実感できるというメリットもあるでしょう(たまには午後の間ずっとダラダラやっている低俗なワイドショー番組をみるのも,世論はこうして形成されていくのかもしれないということがわかって面白いでしょうし)。
 そういうところから,じわじわと経済の活性化が生まれてくるのではないでしょうか。

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